最重要機密事項！ (ページ24)

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第24話久々に見るおかずページ24

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今日の昼食は小笠原さんに無理を言って、お弁当を用意していただいた。

「わあ！」

小笠原さんが案内してくれた場所は、学院の最上階にあるドーム。星と月と太陽を模したステンドグラスが天井にはめられ、目の前の大きな窓から、青空と花畑に囲まれるチャペルが見えた。

近くにあるベンチに腰掛け、円柱のようなランチボックスを開ける。中は3段になっており、1段目にはおかず、2段目にはご飯、3段目に果物が詰められていた。

「ここ、すごく綺麗ですね」

そう言いながら小笠原さんの方を向いた時、思いのほか顔との距離が近かった。

「A様だけに、この場所をお教えしたかったので」

端正な顔が、自分の目の前にある。この状況でドキドキしないはずがない。

「あ、ありがとう、ございます…」

顔を逸らし、おかずに目を向ける。だし巻き卵に、からあげ、きんぴらごぼう、ほうれん草の胡麻和え、ミニトマト…といった見慣れたおかずが並んでいた。
2段目のご飯には、真ん中に梅干し、周りにはふりかけがのせられている。
3段目は、うさぎの形をしたりんごが3個。

手を合わせた後、私はまず、だし巻き卵を口に運んだ。

＊

小笠原さんから食後のお茶をいただき、それをゴクゴクと飲み干す。
久々に食べた平凡なおかずたちは、ここで食べる高級ランチより美味しく感じた。

「(これから、昼食はお弁当にしようかな)」

やっぱり、私にはこっちが合う。