(続編) ページ17
それから暫く車を走らせ、てつやの家に着く。
としみつはパパっと慣れた手つきで運転して駐車されると、何も言わず車から出ていく。
「あっ…」
あまりにも冷たすぎやしないか、そう文句を零したい気持ちをグッと堪えて慌てて私も外に出て追い掛ける。
彼は私が追いつくと、車にロックをかけた。
そこからてつやの部屋に着くまで私達はずっと無言。
普段ならまあ、良いかな。と思えるけど、機嫌の悪い時のとしみつとの無言の空間は拷問に近いものを感じる。
｢…はよ｣｢おはよー｣
てつやの部屋に入り機嫌の悪いとしみつの低い小さな挨拶に続いて私も挨拶をする。
｢おはよう、あれ、今日二人一緒なんだ。珍しい。｣
｢あ、うん。としみつが迎えに来てくれてん｣
｢へえ、そうなんだ｣
虫さんが編集する手を止めて話し掛けてくれる。
としみつは返事をする様子もなく荷物を置いてスマートフォンを触り始めてしまったので私が返事をした。
｢あ、ちょっと買い物行ってきてもいい？｣
｢うん、いってらっしゃい｣
そう、実はてつやの家に行く前に今日必要なものを買う予定だった。
しかし予想していなかった人物が迎えに来たことによって、買い物に行けなかったのだ。
鞄から要らない物を抜いて立ち上がって玄関へ。
扉を開けて、外に出て、扉を閉めようと押した時何故か扉が動かなかった。
不自然な重みで、動かないというよりむしろ扉が開いていくような感覚がして振り返る。
そこには不機嫌そうにスマートフォンを触っていたはずのとしみつがいた。
｢…え……、ご、ごめん！としみつも外出るんや｣
慌てて扉から離れる。
｢ほら、はやく｣
としみつも家から出て扉を閉めて少し進んだと思えば、立ち止まってこちらを向く。
そして、何を言われるのかと構えていると、はやく、なんて急かされる言葉を掛けられる。
｢へ…？｣
思わず間抜けな声を出してしまった。
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麗茅(プロフ) - なむさん» お褒めの言葉ありがとうございます！ペースは遅く、文が汚いところも多くて、内容が自由すぎるし、描写が携帯小説らしくないとは思いますがこれからもお付き合い頂けると幸いです！ (2018年12月20日 22時) (
レス) id: 6985c3aa3b (このIDを非表示/違反報告)
なむ - 面白いです！たのしみにしてます！！！！！！ (2018年12月17日 11時) (レス) id: a62ba985bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：麗茅 | 作成日時：2018年10月8日 12時
