12 *いよいよ!? 結衣side ページ15
(新垣)
映画の公開までまだ5ヶ月もある。
しかし…、私とAの都合が合う日はなかなか無く…。
今日、都合が合ったのでAの家に来てみた。
いきなりだが大丈夫かと思いつつ、インターホンをぐっと押す。
【ピンポーン】
「はーい。ゆ、結衣!?」
流石に早く来すぎたかと思うがそこは気にしない。
「おーい、A居るよね？
今さ、コード・ブルーの特報やってると思って来ちゃった。朝ごはん？食べよ？」
うん、気にしない。
「ま、ままま待って！今 寝癖やばいの！」
いつもどおりAの騒がしい声が聞こえる。…逆にどんな寝癖か気になるものだ。
少ししたら
【ガチャリ】
と音がして鍵があいた。
「おっっっ。A〜、あ、もう特報映像終わっちゃったか」
「んーん！録画したから、見よ！」
実は朝ごはんの代わりにAの好きなロールケーキを持ってきている。
好きなものだから喜んでくれるに違いないがもし間違っていたらどうしようと思う。心配性だ。
「Aこれ好きでしょ？」
「うん！ありがとー。」
合ってたと心のなかでひと安心する。
このお店のロールケーキはクリームが少し固めで甘さが控えめだ。
いかにもAが好きそうな味だと思いながらロールケーキを頬張る。
「カメラさん、上手いこと撮ってくれてるね！」
「うん…。私なんかが可愛く見えてきてしまうんだけど」
「私なんかって…」
私はAも可愛くて仕方がないんだけど。
心のなかで思っただけで口には出さないよ。それは流石にね、レベルが高いよ。
「おいしぃ〜。てか、無くなった」
私はもう少し、前に食べ終わっていた。
「ほんとだ。じゃあ私帰るね。また遊ぼう」
「うん。都合が合うといいね」
そう言い、少しの休息を終えた。
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作者名：Blueheart | 作成日時：2017年12月27日 12時
