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 浅野学秀にカクテルを一杯奢ってもらった後も数杯飲み、それから彼と名残惜しくも別れ、タクシーで帰路についた。帰宅後は疲労感から、酔いも手伝って直ぐに就寝。
 翌朝は普段よりも早く起きたので、日課のトレーニングに含まれるジョギングコースをいつもより遠回りすることにした。
 入念にストレッチとアップをし、自宅前からゆっくりと走り出した。徐々にスピードを上げる。
 一歩ずつ前へ行く度、景色が変わっていく様はとても面白い。

 普段なら曲がる角だったが、そのまま真っ直ぐに進み、信号を渡り、踏切を越え、軽快にそして意気揚々と走り抜けた。あまり見ることのない景色が続き、さらに高揚した気分になる。
 時間がある時は、また違った道を行くのも楽しいかもしれない。

 時刻が迫ってきたので自宅へ戻ろうと方向転換する。すると、その方面から走ってきた男性とぶつかってしまった。
 勢いとスピードがあって、反応が遅れてしまったのである。


「I'm sorry! Are you injured?」

「No. I'm sorry this.」


 アメリカに住んでかれこれ七年は経過しているので、こういった咄嗟のときも英語が出てくるようになった。
 ぶつかってしまった相手に怪我がないことがわかり、一礼してからその場を去る。

 それにしても、今の男性は独特な声をしていた。サファイアのような瞳も美しく、しかし何処か貼り付けたような表面だけの笑みで、何だか印象に残る方である。アジア系の顔立ちであったので、もしかしたらアジア系と欧米系のハーフかもしれない。
 服の上からもわかる筋肉質な体躯であったので、恐らくスポーツ選手または警備職に就いているのではないだろうか。

 色々と考えながらも帰り道を楽しみ、自宅に着く。それから残りのトレーニング。
 朝食と着替えを済ませた後、普段通りの時間に出勤した。


* * *


 サイバー犯罪対策課のオフィスへ向かう途中、ジョギング中にぶつかった男性を発見した。成程、彼はFBIの人間だったのか。それならあの体格も納得いく。
 妙な縁だ、と感じた。

 それからは、ブルーライトカット眼鏡をかけ、PCとタブレットに向かい、大量に与えられる案件をマッハ20で対応・処理する。途方もないので気が滅入りそうである。
 昼休み前、課長に呼び出され、別室へ移動した。別室には、違う課の者も居た。


「Ms.オグリには是非、特別捜査班に入ってもらいたい。その為に此処へ呼び出したのだ」


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サブとバラ(プロフ) - 紅茶様、バニラ様、コメントありがとうございます!お待たせいたしました!本日より更新をスタートいたしますので、どうかこれからも応援よろしくお願いします! (2021年4月1日 10時) (レス) id: 4ca3bc2d2a (このIDを非表示/違反報告)
バニラ - こ…こんなところで更新停止…続きをお恵みくださいm(_ _)m (2021年3月31日 10時) (レス) id: 09cbde2c1f (このIDを非表示/違反報告)
紅茶 - めちゃくちゃどストライクに好きです!更新楽しみに待ってます! (2020年7月26日 14時) (レス) id: 10496758d5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:サブとバラ x他1人 | 作成日時:2020年2月9日 0時

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