言葉なんかがなくたって【鬼滅の刃】

はやすぎる ページ40

数日後

無｢ねぇ、もう一度挑ませてよ｣

まさかこんなに早く挑まれるなんて思っていなかった

確かに彼は暇さえあれば刀を振っていた

何度も足運びを復習し、身体に染み込ませていた

にしても早すぎん？

雫｢初メェェェェェ｣

速かった

私は彼を舐めていた

色の呼吸 霞の色 白霞月

これを既に身につけ、己の技として使いこなしたのだ

私はこんなことを予想していなかった

無｢ぼーっとしてないでさ、早く育手とかいう人を紹介してよ｣

『約束は約束なのでちゃんと紹介しますよ』

私は育手の中でも評判のいい方を紹介してあげた

勿論元霞柱の方で

礼も言わずに立ち去ろうとする無一郎

私は無意識のうちに肩をつかんでいた

無｢何？｣

『あ、あの…今日が会える最後の日かもしれないので…とりあえず今日まではこの屋敷に……いませんか…？』

無｢別にいいけど｣

寂しかった

最初は正直めんどくさいと思ってた

でも一緒にいると色々思い出して

無一郎を失うのが怖くなっていた

だから引き止めてしまった

でも育てたなら信じなければいけない

自分が育てた初めての弟子…

弟であり弟子でもある、複雑な関係だけどそんなのは気にしない

こんなに早く高速移動の打ち込みをできるなんてなぁ

才能があるんだろなぁ





夕餉には無一郎の好きなふろふき大根を出してあげた

私の作るのが口に合うかは分からないけれど…

無｢美味しい…｣

その心配はなかったようだ

むしろ

無｢おかわりある？｣

喜んでくれている

『ありますよ、沢山食べて育手の方の稽古に備えてくださいね』

次の朝、朝餉を用意していると台所に無一郎が現れた

無｢また昨日のふろふき大根食べたいんだけど｣

私が驚きを隠せずにいると

無｢だってまた会える日まであのふろふき大根は食べれないんでしょ｣

『そうですけど…』

無｢なら食べさせてよ｣

拒否権なしで強引に作らされた

でもそれを食べる無一郎はご満悦のよう

死んじゃったり…しないよね……？

Aが不安でいることも知らずに、好物を食べられてご満悦の無一郎であった

心臓に悪い→←適正

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