言葉なんかがなくたって【鬼滅の刃】

何故？ ページ38

無一郎たちを助けてから十日ほど経った

雫｢A！蝶屋敷ニ行ケェ！カナエトシノブガ呼ンデイル！｣

どうせ有一郎が何か言ったのだろう

説明しろと要求されるだけ

めんどくさいから行きなくない

『雫、カナエさんたちに私は軽い熱があるから行けないと言っておいて』

雫｢了解シタ！｣




一時間後…

どうしてこうなっている

カナエさんにしのぶさん、例の双子に姉さんまでもいる

雫｢帰レェェ！Aハ嫌ガッテイルゥゥ！｣

軽く説明して終わりにしよう

小声でこう伝える

『雫、めんどくさいから家にあげて』

カナエ｢A、この子たちと兄弟だっていうのは本当なの？｣

『いいえ、違います。私には家族がいません。強いて言えば蝶屋敷の皆様でしょうか』

有｢違う！この間はっきり言ったんだ！『私はあなた達の姉でした』って！｣

無(あの鴉…可愛いな……)

『なんのことです？私はあなた達の姉ではありません。そんなに言うなら証明してください！』

有｢……｣

『ほら、理由もないのに出鱈目を言うのはやめてください、迷惑です』

し｢お互い熱くなりすぎなので話題を変えましょうか｣

カナエ｢そうね、A、この子たちは…無一郎くんは鬼殺隊に、有一郎くんは蝶屋敷で働くことになったの｣

『は？』

十一歳の子供が鬼を斬る？

確かに私は十一歳で鬼殺隊に入ったけれど……

素質があるって言われてたから話は別で…

し｢この子たち、始まりの呼吸の剣士の子孫らしいの｣

『鬼を狩るかどうか、それは好きにすればいいと思います、でもそれを何故私に伝えるのでしょう？』

カナエ｢この子はAに育ててもらおうと思ってね｣

『何故？』

カナエ｢男の人で花の呼吸の適正の人はいないみたいなのよ〜Aなら色んな呼吸の基本ができているから育ててあげられると思ったの〜｣

『基本までしか教えられません、詳しい型までは知りませんので。だから適正を見極め、基本を教えたら育手の元へ送り出します。それでいいですか？』

カナエ｢その辺はAに任せるわ。無一郎くんはそれでいい？｣

無｢僕はどちらでも…他の選択肢があったことを忘れると思うので｣

さっきから気になるのは無一郎の態度だ

昔の無一郎なら確実に私に甘えてくるはずだ

思春期だからか？にしてもおかしい

カナエ｢あと、無一郎くんは記憶障害があるからその辺は配慮してあげて｣

『分かりました』

なるほど、私のことを忘れているのか

これから無一郎をしごく日々が始まる

適正→←見覚え（有一郎side）

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