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それから俺は友達と一緒に鬼ごっこをした。



君に謝らなあかんってずっと心の中で思っとって

鬼ごっこしながら君が何処にいるか探しとった。



でも、君はどこにもおらんかった。




さすがに心配になって、ほかの女の子に何処にいるか聞いて回ったんや。


でも、誰も知らんかってん。





探したって言うても、ちっこい男の子が1人で探すには限度があって、


そこまで広い範囲は探せなかった。




帰ってもうたのかな。

俺が泣かせたから嫌になってもうたのかな。



君は今日の遠足、ずっと前から楽しみにしとった。

それなのに最悪な思い出にしてもうた。




そんな自分に嫌気がさして、

思わず涙が溢れそうになった時。



君を、見つけた。




君は少し丘になっている原っぱでしゃがんでいた。


一面白くて丸い花が咲き誇る真ん中で、

たんぽぽみたいな麦わら帽子が春風に揺れていた。



その麦わら帽子から覗く真っ白い顔と

真っ黒の長い髪。



綺麗やった。



鬼ごっこをしていた所からは少し離れていて

周りには誰も居なかった。



君だけがその場に輝いて見えて。



1輪の花に、俺は心を奪われたんや。




どれくらいやろうか。


俺は君に見蕩れていた。




遠くから風の声が聞こえる。


草木が揺れ、花が揺れ、

君と俺を包んだ。





「…あっ、」




その時、見蕩れていた君の、大きな大きな麦わら帽子が風に乗って飛ばされた。



青い空に舞う麦わら帽子。


その場で立ち上がって手を伸ばした君の姿。




写真に撮ったように、今でも覚えている。

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#TODAY(プロフ) - みりんさん» ありがとうございます!春風のように優しくて暖かいお話になるように頑張ったのでそう言って貰えてとても嬉しいです!! (2022年1月11日 12時) (レス) id: 3e33249399 (このIDを非表示/違反報告)
みりん(プロフ) - 素敵なお話で心があったまりました♡違うお話も読ませていただきます(*^^*) (2022年1月11日 0時) (レス) @page46 id: 57a21b061a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:#TODAY | 作成日時:2021年7月30日 23時

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