検索窓
今日:5 hit、昨日:0 hit、合計:24,035 hit

25. ページ25

.





「望!!!」


「…はぁっ…!」


「ちょ、お前大丈夫か?だいぶ魘されとったけど…」


「りゅ、せ……」





瞳を開く。




眩しい光と流星の覗き込む顔が視界いっぱいに広がった。




夢、なんや。




よかった…





「もう起きや〜。そろそろ準備始めた方がええで。」


「ん、ごめ…今何時…」


「あと、30分。」


「30分か…」





急げばシャワー浴びれるかな。



鮮明に記憶に残る夢をそのままに

ライブのオーラスを楽しめるとは思えへん。


少しでも洗い流したかった。



のに。





「なぁ、Aちゃんって誰?」


「えっ………なんで、」


「魘されとった時、そう言っとった。」


「………」


「いや別に、誰でもええねんけど。泣いとったから大丈夫かなって。」


「え?」


「魘されながら泣いとったから。」





流星に言われ真っ先に自分の頬を触る。


確かに濡れていた。





「泣くほど怖い夢見たん?」


「……こわ、かった。」


「…どんな夢?」


「思い出した無いよ。」


「夢って人に言うと正夢にならんらしいで。」


「…正夢になったら地球終わるで。」


「え、地球崩壊したん?笑」


「うん、まぁ。ある意味な。」


「へぇ〜、怖っ。」





さすがに正夢になる事はないと思っとる。


別にそこを怖がっとる訳とちゃうねん。






もしホンマに赤い糸で俺とAちゃんが繋がっとって、


その糸が切れてもうたら、




俺はどうすればええんやろ。




あの頃から、好きやったで。



でも、好きやって言えてへん。




もしかしたら俺が舞い上がっとるだけで


君は俺に好意を持っとる訳では無いかもしれへん。



完全な、片想いかもしれへんし、



あの赤い糸やって、ホンマにAちゃんに繋がっとったのか

ハッキリは見えとらん。






赤い糸が、解けたら?




そんなこと考えた事なかったのに


ふと頭に過ったその不安が


俺の心を掻き回していく。





「体調悪いか?」


「あ、いや。それは大丈夫。」


「オーラスやで。頑張ろ。」


「…うん。」





今からやと、シャワー浴びる時間は無いな。


髪の毛セットし直して、メイクして、衣装着替えて、ストレッチして、発声して…



時間やばいな、急がな。





「流星、ありがとな。メイク行ってくるわ。」


「ん。」





気持ち切り替えて頑張ろ。



オーラスや。

26.→←24.



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (47 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
165人がお気に入り
設定タグ:ジャニーズWEST , 小瀧望
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

#TODAY(プロフ) - みりんさん» ありがとうございます!春風のように優しくて暖かいお話になるように頑張ったのでそう言って貰えてとても嬉しいです!! (2022年1月11日 12時) (レス) id: 3e33249399 (このIDを非表示/違反報告)
みりん(プロフ) - 素敵なお話で心があったまりました♡違うお話も読ませていただきます(*^^*) (2022年1月11日 0時) (レス) @page46 id: 57a21b061a (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:#TODAY | 作成日時:2021年7月30日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。