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キラキラ、ギラギラ、しとる。
メンバーもファンのみんなも。
やっぱりオーラスも、花冠を被るファンは多かった。
好きなメンバーのメンバーカラーに色付けされたものや、
ド派手にたくさんの花を使ったもの、
あの雑誌のようにシロツメクサをベースにしたものなど
花冠ってそんなにたくさん売ってんねやって感心する程に、みんな色んな花冠を被っとった。
それは、
ライブの中盤。
ファンの人の声援に答えながら、
ファンサうちわに答えながら、
外周を走っていた時やった。
会場内。
室内やで？
それなのに、風が吹いた気がしたんよ。
暖かい、春風が。
花の香りが俺の鼻を掠めた。
「…え、」
知っている。この香り。
たんぽぽとシロツメクサの香り。
君の、香り。
思わず立ち止まり辺りを見回す。
どこもかしこも人、人、人。
分かるはずやねん。
君は大人になった。
俺も大人になった。
せやけど、それでも、君のことは見つけられるはずやねん。
「……どこっ、」
『望くんっ！！』
「…っ、！」
声がした。
それは、豪雨のように響き渡る歓声の合間に射した一筋の光。
斜め後ろを振り返る。
アリーナ席の外側から4人目。
君が、咲いていた。
それは、とてもとても、綺麗な花。
確かにどこにでも咲いていそうな花ではある。
もっともっと形のいい花もあるかもしれない。
せやけど、それでもその花は俺にとっては何にも変えられへん世界でたった1つの花で、
ほかの何よりも美しく見えんねん。
輝いて、見えんねん。
君は俺の方を見て微笑んでいた。
麦わら帽子は、被っとらん。
茶髪の長い髪は優しく毛先が巻かれている。
その白い肌は遠くから見てもとても目立つ。
高くない身長で周りの人に埋もれそうやけど、控えめに俺に手を振る姿が愛らしくてたまらん。
薄ピンクのセーターのワンピース。
シロツメクサの花冠。
あれはきっと本物。
俺が作った何倍も綺麗な形をしている。
そして、手を振るその左手首にはたんぽぽ。
あれは、腕時計かな？
たんぽぽをモチーフにしたその時計は、まさしく彼女のために存在しているようだった。
何よりも、
あの頃から変わらない可愛い姿。
あぁ、好きやなって。
君を見つけてしまった俺は
無意識に
涙を流していた。
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#TODAY(プロフ) - みりんさん» ありがとうございます！春風のように優しくて暖かいお話になるように頑張ったのでそう言って貰えてとても嬉しいです！！ (2022年1月11日 12時) (
レス) id: 3e33249399 (このIDを非表示/違反報告)
みりん(プロフ) - 素敵なお話で心があったまりました♡違うお話も読ませていただきます(*^^*) (2022年1月11日 0時) (レス) @page46 id: 57a21b061a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：#TODAY | 作成日時：2021年7月30日 23時
