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「あ、きと、さん…も、協力して、くれたんですか…?」
「やないと、Aがおらんくなったーなんて騒ぎにはならへんで。照史は優秀な職員や。今まで失敗なんてした事ない。」
「そう、やったんや………僕らに協力したせいで、照史さん、怒られてまいますよね……」
「………せやなぁ、怒られる、かもな。」
「淳太さんも、怒られますか?」
「ふっ、笑……せやな、怒られるわ。」
「そう、ですよね…すみません…」
「成功もしとらんのに、一丁前に謝んな。」
「…はい。」
何回グルグルしたのか。
まるで同じ場所を永遠に回っているような気がしていた。
淳太さんの背中に乗ったまま行き先を見つめる。
とても、暗い。
彼の肩に顔を近付けているので
彼の柔らかい茶髪の髪が顔にあたって少しくすぐったかった。
こんなに近くで淳太さんの顔を見るの、初めてや。
なんだか少し、いい匂いもする。
彼の温かさを存分に感じたくて
ギュッと腕に力を込めた。
それが伝わったのか、ふと振り返った淳太さん。
思わず近くなった顔に、お互いちょっと驚いたりなんかして。
タン、タン、タン、と一定のリズムを刻む足音。
その音はやがて
ひとつの扉を前に、止んだ。
さっきまで2人だけの空間やったのに
その扉に近付くと、
ザワザワと、人の声や走っていく足音が間近から聞こえる。
到着、してしまった。
ゆっくりと淳太さんの背中から降りた僕は
すっかり体力も回復して
息も上がっていなかった。
けれど、なんやろう、このドキドキ感。
心臓がせり上がってくるような、
息が詰まりそうな、緊張感は。
「…智洋。」
「はい。」
「最後まで悔いのないようにな。」
「分かりました。」
「……自分勝手でごめんなっ、?」
「え、?」
「ごめんっ………ごめんな、?……お前らの事も、救いたかった。…救いたかったなんて、烏滸がましいよな、笑……ほんまに、ごめん…」
大きな目からポロポロと涙を零す彼。
どうしてそんなに謝るのか、分からなかった。
けど、僕は
少し身長の高い彼に、ぎゅっと抱きついた。
背中に回される腕が震えている。
そんなに泣かないで下さいよ。
僕も泣いてまうから。
一生のお別れみたいやないですか。
またどこかで会いましょう?
「智洋、ありがとう。」
「…淳太さん、ありがとうございました。」
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#TODAY(プロフ) - キャラメルさん» 初めまして!!読んでくださってありがとうございました!他には無い話を書きたくてだいぶファンタジックになってしまいましたが、難しくは無かったでしょうか…(汗)Shadowsを聴いた時はこのお話を思い出して下さったら幸いです。他の作品も頑張ります!! (2021年12月31日 21時) (レス) id: 3e33249399 (このIDを非表示/違反報告)
キャラメル(プロフ) - #TODAYさん初めまして!この作品の世界観にぐっと引き込まれてしまい、思わず感想を伝えたくてコメントさせて頂きました!!!最後の方は読みながら本当に泣きそうになりました!他の作品も読ませていただきます!最高の作品に出会えたことに感謝します! (2021年12月31日 13時) (レス) @page35 id: 826f2c597b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:#TODAY | 作成日時:2021年9月15日 16時