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どうしてこんなことになってしまったのだろう。
重岡は今目の前で起きている事を
直視することが出来なかった。
その日は7人での仕事の日で
久しぶりに藤井にも会えると、少し楽しみにしていたのに。
集合時間になっても楽屋には5人しか揃っていなかった。
藤井を迎えに行ったマネージャーからは遅刻の連絡があったが、中間からは何一つない。
朝早い訳でもなく、
普段遅刻することも無い中間の無断遅刻に
楽屋内はイラつきというよりも心配の空気が漂っていた。
やがて集合時間から20分遅れた頃、
ガチャりと開いた楽屋の扉の先に
今にも倒れそうな顔色の藤井が立っていた。
「流星っ、！…大丈夫か？」
「…ん、大丈夫。」
「ホンマ？横になる？」
「そんなに、心配せんくてええから…」
大丈夫だと言う藤井だったが、
明らかに大丈夫では無いのは一目瞭然。
ソファに居たメンバーも藤井が横になれる程のスペースを開け端に寄った。
「あれ…淳太、は？」
「無断遅刻。ホンマ…っざけんなや、」
「照史、そない怒らんといてや。淳太も疲れとんねん。」
「普通連絡くらいするやろ！」
「まだ寝てんちゃう？」
「いや既読はついとる。」
照史のイラつき具合は
秒針の音と共に増加していく。
唯一照史より歳上の�霤弔�まぁまぁと宥めるが
空気は悪くなるばかりだ。
そして、藤井が到着して10分後、
既に全員が収録の準備を終えた頃。
勢いもなく開いた扉の向こうに
眉を下げた中間が居た。
「ホンマに、ごめんなさいっ…」
「淳太、…良かった…」
「全然良くないわ。何しとったん、こんな時間まで、なぁ、既読つけたよなぁ！？なんで返信してこうへんねん！！連絡くらいできるやろ！！」
「あーきーと。声大きいで。」
「ごめん…」
「ごめんしか言わんやん。なぁ、なんか隠しとるやろ。体調悪いの忙しいからだけやないやろ。なんでなんも言うてくへんの？そんなに俺らに隠したい事？そんなに俺らに頼れへんの？ふざけんな！！」
「ちょ、照史言い過ぎやってっ、」
桐山がここまで中間に強く当たる所を、今まで見た事が無かった。
何とか�霤弔反聖海�止めたが、
桐山の顔は一切晴れていなかった。
重岡は中間をとりあえずソファに促したが
藤井をチラリと見た彼はソファに背を向け、鏡がある方の椅子に座った。
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作者名：#TODAY | 作成日時：2021年8月18日 13時
