冷めた中にも (ページ11)

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11 ~ユンギside~ ページ11

高台に着くとテヒョンとキム・Aがはしゃぎだした

テヒョンは分かるけどお前もかよ(笑)

でもあいつらがはしゃぐのもちょっと分かる...

街全体が見え景色がいい

空が明るくなり始めた頃...

気づけばキム・Aがいない

あいつどこ行ったんだ？

みんなから離れ探しに行くとベンチに座ってるのを見つけた

YG『お、いい場所見つけたじゃん(笑)』

｢うわっビックリした！｣

俺の気配に気づかなかったのかかなり驚いてた

でもすぐ前を向き日の出を待っている

寒いのか華奢な腕を両手でさすっていた

YG『寒くない？』

｢ちょっと寒い(笑)｣

YG『だよな(笑)』

俺は着ていたジャケットを脱ぎキム・Aの肩にかけた

するとまた驚いた顔をこちらに向けた

YG『ちょっとは暖かいだろ(笑)』

｢でもユンギ君が...｣

YG『平気だから気にすんな。ほら、そろそろ出るよ』

俺がそう促すと『ありがとう』と言って前を向いた

それと同時ぐらいに日の出が顔を出し初めた

｢うわっ綺麗...｣

YG『だな』

｢あ、写真!!え...充電が切れた(泣)｣

YG『ははっ、残念(笑)撮っとく？』

｢いいの!?!?｣

YG『ん』

｢すみません...｣

俺はスマホを出しカメラを起動させ何枚か写真を撮った

日の光がベンチに座るキム・Aに当たりその後ろ姿が綺麗で俺はそれを密かに写真に収めた

キム・Aはじっと日の出を見ている

今お前は何考えてんだ？

お前の事をもっと知りたい...

どんな事で笑い、

どんな事で怒り、

どんな事で悩んで、

どんな事で泣くのか......