格好 ページ14
.
.
.
主人の顔が良すぎて死にそうな妻です。
嫌だもう、顔面偏差値高すぎ。
「何そんなガン見してんの？」
『それをコブラ風に』
「いや何でだよ」
『態度がコブラだったから』
いや見た目もコブラなんですけど。
髪の色が違うだけで、髪型がコブラなんです。
『何でそんな目立ってんの？』
「これでグラサンにしようかなって」
『横に立つ人の治安が悪すぎる』
「Aに言われたくないな」
笑いながら彼は言ってきた。
今日の私の髪型は、サイドを編み込んでる。
二人していつもと違う雰囲気で出かけよっかってなって。
「Aに至っては別人だよね」
『ほら、女ってメイクで変わるから』
私はテレビの前に出るような軽いメイクじゃなくて、今日はガッツリ派手メイク。
ギャルとまでは言わないけど、剛典からしたら見慣れないようで。
『多分これでバレない』
「多分言ってるし」
『格好もチャラくしてるから余計分からないね』
アラサーがやる格好じゃないのは分かる。
けど、仕事柄若く見えるのを自覚してる私は少し派手な格好をした。
完全に剛典のタイプから逸れてる。
『治安悪い夫婦で、事務所突撃したらどうなるかな？』
「臣さんに写真送ろ」
『いいよ』
私らのイタズラに巻き込まれた登坂さん。ごめんなさい。
反省も後悔もしてません。
.
.
.
.
因みに彼に写真を送って三時間後。
某カフェで休んでる時に返信が返ってきた。
臣さん【岩田夫婦、その格好で19時、いつもの店に】
『はい終わった』
「ははは」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 171人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：雪乃 | 作成日時：2023年7月4日 0時
