デート ページ13
目が覚めると、朝になっていて。
昨日、どれくらいまで体を重ねたのか覚えていない。
けど、昨日はムシャクシャして、何も考えたくなかったから、
都合が良かった。
彼はそれを察してくれて、メチャクチャにしてくれた。
「おはよう」
『起きてた？』
「んーん、起きた」
天井をぼーっと見てたら、彼も起き出した。
彼の腕の中に居る安心感が凄くて、
彼が頭を撫でてくれる温もりが温かくて、
私は体の力を抜いた。
『今日から休みだけど、どうしよっか』
「どっか行きたいとかある？」
『あんまり……』
「じゃあ家でゆっくりする？」
『剛典は行きたいとことかないの？』
「特には……」
どっちも引きこもりか！
ってツッコミは心の中でしまって。
『でもそれはそれで休みを無駄にした感半端無い……』
「付き合う前から思ってたけどさ」
『んー？』
「Aってテーマパークとか行かないよね？」
『あー、確かに仕事以外では行かないね』
「なんで？」
『興味無いからね』
バッサリ切り捨てた私。
剛典は苦笑いだ。
私はダンスと歌が趣味だったこともあって、トレーニングばかりだ。
大学の学祭でダンス披露があって、スカウトされてソロデビューした。
そうして私は彼と出会った。
『ねぇ剛典』
「んー？」
『どっか行きたい』
「どこ行きたい？」
『どこがいいかなぁ』
「行き当たりばったりにしよっか。
電車に乗って、気になる場所で降りよう」
『うん』
そうして私達は準備を始めた。
久しぶりのデートにテンションが上がった。
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作者名：雪乃 | 作成日時：2023年7月4日 0時
