幸せを ページ2
Hiroomi.T
「「おめでと〜！！」」
三代目初の結婚に、盛大に二人を祝う。
近所の居酒屋で、何とか調整つけた。
岩田「ありがとうございます」
『ありがとうございます』
直己「でもビックリしたよ、お話がありますって言うから何かと思ったら」
ELLY「結婚しました！ってね」
山下「事後報告！」
皆笑って話してるけど、本当にビックリした。
気づけば二人籍入れてて、いつの間にってなった。
直人「普通さ、結婚する前に言うのにさ、結婚してから言ったからね」
『婚姻届書いてから出そうって話してたんですよ』
今市「そういえば誰が名前書いたの？」
登坂「岩ちゃん側は俺が、坂本側は直人さんが」
今市「え、そうなの？」
全員驚いて、坂本を見た。
見られた本人は、驚きでウーロンハイを吹き出してた。
『はい、そうですよ。
片岡さんが書いてくれました』
ELLY「失礼な気もするけどさ」
『はい？』
ELLY「その、もっちゃんの家族って……」
ELLYのその質問に、岩ちゃんが坂本を見つめる。
けど、彼女はいつもの笑顔で答えた。
『普通です。
ただ、忙しいってだけで』
俺は彼女のことをそこまで知らない。
それは俺だけじゃなくて、隆二を初めとするメンバー全員そう。
けど、岩ちゃんのことは分かってるつもりだ。
彼女の家庭環境は、普通じゃないことくらい。
岩ちゃんを見てれば察することができたけど、
岩ちゃんが何も言わないのであれば、
ELLY「そうなんだ！大変だね〜」
直人「そうだね」
俺らは何も言わない。
せっかく幸せを掴み取った二人に、水を刺したくない。
登坂「ほら、飯食おうぜ飯！」
今市「よっしゃ食べよ食べよ〜」
俺らは何も気付かないふりを続ける。
それでも二人に心から願う。
俺らは、ずっと味方だってことを。
二人の幸せを、誰よりも願ってることを。
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作者名：雪乃 | 作成日時：2023年7月4日 0時
