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プロジェクトは大成功をおさめた
上司からも
社長からも
大絶賛された。
私一人の力じゃない。
周りの助けがあったから。
あの時あの決断をしてくれた
龍也くんがいたから…。
目を閉じて最後にあった龍也くんを思い出す
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「これ最後に」
そうピンクの花を差し出してきた
「これサザンカって言うんだ。
お互い仕事頑張ろうね」
その花と私が持ってきた荷物を
突きつけられ
帰って、と笑顔で言われた
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「はぁああああ〜……」
「大成功なのにため息?笑」
資料を片付けながら笑う宮近くん
「Aちゃんにため息は似合わないよ?」
同じこと龍也くんにも言われたっけ、
視線を貰ったサザンカへ移した
そう言えばあの花の
花言葉ってなんて言うんだろう?
感情と忙しさで調べてなかったな
片付けを止めて携帯で調べてみた
「…そう言う事だったんだ」
「どういう事?」
私が無意識に呟いてた事を
返答してくれた宮近くんだけど
今の私の耳にはそれが入ってこなかった
私は急いで着信履歴に画面を切り替えて
龍也くんの名前を探した
でもその手を止めた
龍也くん
ありがとう
仕事頑張るね
そう携帯の画面を閉じようとした時
==== 着信 : 龍也くん====
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作者名:いろは | 作成日時:2021年3月8日 23時