44 ページ44
.
「今日ご飯一緒に食べれる?」
忙しいけど、会いたい
会いたいけど、忙しい
頭がと心が追いつかない
《彼との時間も大切にしなよ》
宮近くんだけじゃなくて
友達にも言われてしまっていた
「うん、龍也くんち行っていい?」
「うん!作って待ってるよ」
.
「お邪魔しまーす」
「お仕事お疲れ様!
はい、座って座って!」
玄関から背中を押されてリビングに向かうと
テーブルに並べられた美味しそうな料理
「最近よく料理にハマっててさ、笑」
「美味しそう……」
龍也くん、イベントの事あるのに
料理にも手を出せるって
時間に余裕あるの?
私なんて何も手をつけられずなのに
私は忙しいのに
順調に進んでて余裕もあるから
いつも私の事誘うの?
私の気持ち考えてくれてないの?
変な方向に考えてしまう
「「ごちそうさまー」」
「本当に美味しかった!」
「良かった!笑
また作るから来てよ」
お皿を片付けながら笑顔で言う龍也くん
「龍也くんは順調だからいいよね…」
「え?」
余裕のある発言に私は
少しイライラしてしまった
「わたし時間ないの…
そんなすぐまた来れないよ!
わからない?!」
気持ちの焦りからか
龍也くんにあたってしまった
「あ、ごめん…
そんなつもりで言ったんじゃなくて
少しでも癒せれば…」
「前にお店ちらっと見た時に
女性店員と仲良さそうにしてたのみたよ」
「余裕そうだな、
私といる時より楽しそうだなって」
「…それは違うよ」
悲しそうな顔をした龍也くん
それでも私は止まらなくて
こんな事言いに来たんじゃない
久しぶりに会えたのに
.
327人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「TravisJapan」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:いろは | 作成日時:2021年3月8日 23時