こわいときはだきしめて�� ページ42
龍也side
バイト中、急に停電になった。
…海斗、今1人だし雷に加えてこれだと絶対怖がってる。
暗闇だと仕事にならないし、急遽帰らせてもらえることに。
傘をさすのもそこそこに、全速力で走って家に帰る。
濡れるのは気にしない…そんなことより海斗が心配だった。
家に着き、スマホのライトで照らしながら靴を脱ぐ。
龍也「海斗、兄ちゃん帰ってきたよ！海斗！」
…返事が返ってこない。
でも雨音のうるさい中耳を澄ませると、ハァハァと荒い息遣いがリビングから聞こえてきた。
急いでリビングに行きソファを照らすと、号泣しながらブランケットにくるまって縮こまっている海斗がいた。
…やばい、過呼吸になっちゃってる。
海斗「っハァハァハァッ、やっ、ハァ、や、だっ、ケホッ、ハァッ、泣」
龍也「海斗、大丈夫だから。兄ちゃん帰ってきたからもう怖くないよ。」
海斗「ハァッ、にいちゃっ、ハァハァ、ヒュッ、ハァッ、泣」
俺が帰ってきたことはなんとかわかったみたいで、目が虚ろだったのが目線は合うようになった。
でも体に力が入っていて、涙は止まらないし呼吸も乱れたまま。
どうにかして落ち着かせようと、優しく声をかけながら海斗の背中をさする。
龍也「海斗、海斗。兄ちゃんここにいるからね。もう安心していいよ。」
海斗「グスッ、ハァッ…にぃ、ちゃ、ヒクッ、こわかったっ…泣」
龍也「怖かったよね、1人でよく頑張ったね。もう大丈夫だよ。」
海斗「っふぇっ…っぁぁぁ〜ん、にいちゃぁぁ泣」
体の緊張が解けて、呼吸も整ってきた。
と思ったら、ホッとしたのか幼稚園児みたいに声を上げて泣き出した。
よしよしと声をかけつつ、向かい合わせで俺の膝の上に乗せる。
もう4年生だし嫌がるかなって思ったけどそんなこともなく、泣きじゃくりながら俺の胸に顔をうずめてきた。
すると突然リビングの電気がパッと点いた。
…停電が治ったみたい。
涙で顔がぐちゃぐちゃになった海斗が、俺を見上げてくる。
海斗「ぼく、ヒクッ、ひとりやだったっ…泣」
龍也「やだったね、ごめんね。もう1人じゃないからね。」
海斗「んっ…泣」ギュッ
話しながらティッシュで顔を拭いてあげると、俺にギュッと抱きついてきた。
俺も同じように海斗を抱きしめる。
…やば、雨で濡れたせいで冷えてきた。
龍也「…海斗、お風呂入る？」
海斗「ん…いっしょ？」
龍也「もちろんだよ。」
もう1人じゃないよ、一緒にいようね。
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くりおね(プロフ) - Rさん» いつも読んでくださるとのこと、ありがとうございます！リクエスト承知しました、書かせていただきますね(^_^) (2020年7月18日 23時) (
レス) id: c1565e4562 (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - いつも拝見させていただいております。リクエストさせて頂きます。父.のえる 子.しめちゃんで、歳兄弟設定はくりおねさんにお任せしますので、しめちゃんが病院（検査）を嫌がってしまって受けてくれない系の話をお願いしたいです>_< (2020年7月18日 21時) (レス) id: a34ae83e7f (このIDを非表示/違反報告)
くりおね(プロフ) - まつこさん» お言葉嬉しいです、いつも読んでくださりありがとうございます！リクエストもありがとうございます、書かせていただきます(⌒▽⌒) (2020年7月18日 14時) (レス) id: c1565e4562 (このIDを非表示/違反報告)
まつこ - いつも楽しく読んでいます。リクエストいいですか？ちゃか(父)、松松(7歳双子)で2人ともまだ夜はおむつをはいていたけど、まつくが失敗しなくなってきて元太くんが落ち込んじゃう話をお願いします！ (2020年7月18日 9時) (レス) id: 8ebc5c178f (このIDを非表示/違反報告)
くりおね(プロフ) - ぺえさん» この作品を読んでくださりありがとうございます！リクエスト了解しました、書かせていただきますね( ´ ▽ ` ) (2020年7月17日 0時) (レス) id: c1565e4562 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くりおね | 作成日時：2020年7月6日 0時
