あなたに認めてもらえるためならば【文スト】

第二十七話 ページ29

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ったく、念には念を入れろという言葉はありますが、これは念を入れすぎだろう。




たかが私一人に向かってこんなに構えるとは。





まぁ私は強い。

異能も体術も出来る.....それに関しては否定はしない。





『そんなに構えなくても何もしませんよ。動けませんし。』








『私はシガに情報をながしていないし、エリス嬢の誘拐にも関わっていない。
　
　信じてもらえます？皆様。』










あー、これは







「無理だねぇ、あれだけ証拠が残っていれば虚偽だったとしても処刑は免れない。
　

　しかも君には前科がある。」






......？








『前科、とは？』




「君自身の事ではないんだがね。


　太宰君だよ。」






ああ、そういうことか。



血縁である太宰治はポートマフィアを勝手に抜けた裏切り者だ。






なら、私も似たようなものだと考えるのが妥当だろう。


なんせ、血がつながっているのだから。





全く血の繋がりとは面倒なものだ。





その面倒なものに固執しているのも私だが。







「だが幸いなことに、君はその年で幹部だ。」






！？

動揺が走る。






あれ、そうか。
皆様は知らなかったのか。





「良かったね、君には猶予を与えよう。今までの功績に免じてね。」







「鴎外殿、どういう事じゃ？
　この娘が幹部とは・・・？


　まさか、この娘がおぬしの言っていた者なのかえ？」







おい、鴎外様。

貴方は皆様に何を言ったのですかね。

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