343話 ページ38
"フッフッフッフッ！おいロー頭を冷やせ！
ガキが大人の真似事をするんじゃない！！
今どこにいるんだ！？おれを怒らせるな…！！"
ﾛｰ「怒らせる？お前にとって今1番大切な取引相手は
四皇の1人…"百獣のカイドウ"…お前の方こそ、
この男だけは怒らせる訳にはいかねぇはずだ…！
お前がSMILEを作れないと奴に知れたらどうなる
お前は消される」
"冗談が過ぎるぞロー…！！
どうすりゃシーザーを返す…！？
さっさと条件を言え！！"
ローは一呼吸置くと、七武海最狂の男に対し
驚く算段を弾き出した
ﾛｰ「王下七武海を辞めろ！！」
10年築き上げた地位を捨て、一海賊に戻る
だがそうなれば海軍本部の大将達は彼を逃がさない
ﾛｰ「リミットは明日の朝刊
お前の七武海脱退が報じられていれば…
こっちからまた連絡する…
何も無ければ交渉は決裂だ！！……じゃあな」
一方的に通信を切り上げたローを見て
恐らく相手の剣幕が頂点に上り詰めるであろうと予想できる
それと同時にそのまま感情で押し切ってくれれば…
などと、現実味のない理想を考えたりもする
クルー達の元へ戻る前、作戦の内容の詳細を聞く
『…はっきり言う、正気か？』
ﾛｰ「当然だ、無意味な作戦は立てない」
『随分と荒い使い方をしてくれるなぁ？
お前も"その他大勢"の部類に入るってか…
まぁいい、利害関係のみの付き合いだ』
ﾛｰ「目的が果たせればそれ以外は不問だ
アンタが居れば確率は高くなる…それだけだ
おれが協力を仰ぐのは、あくまで神人…
メイヴィス・ロット・D・Aにだ」
求められているのは"人間"でなく"兵器"…
忘れていた感覚に思わず拳を握り締める
だが断る方がデメリットが大きいのは確実…
一か八か…こいつとやってみるか…
『分かった…だが1つ忠告しておく
戦争が起きた場合…アタシにも止められねぇぞ』
ﾛｰ「覚えておく…それと頼みがある
アンタの力の詳細を教えておいて欲しい」
ローはロット・Dについても知っているらしい
頷く時もあれば、新たに知って目を開く場面もあった
所々の質問にも答えながら、緻密な会議は続く…
『ここまで話しておいて悪いが…
全てが終われば今の話は忘れてもらうぞ
この話が広まるのはこっちに致命傷がある』
ﾛｰ「そのつもりだ」
『あともう1つ言っとくぞ…
アタシの契約の1番は最優先事項だ』
軽々と腰を上げた2人は1つ握手を交わし
クルー達の中へ戻っていく…
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作者名：白銀幸成 | 作成日時：2020年7月10日 17時
