342話 ページ37
ローが急いでこの場から離れたい意志とは裏腹に
ルフィは子供も海兵も巻き込んで宴を始める
やれやれ…と首を振りつつため息をつけば
ナミに襟を掴まれ子供達の輪の中へ
ふと目を奴らに向ければ、意味深な顔で嗤う…
結局、タンカーは海軍に頼んで
子供達の保護に使用する事になった
地面に正義と悪の境界線などと線を引かれる始末
ルフィも楽しく宴をしていただけに不満気である
タンカーに乗り込んだ子供達の視線を遮るように
海軍旗のような布を広げて見えなくなる
ｻﾝｼﾞ「邪魔だお前ら、しょーもねぇな…」
「海賊など目に毒だー！！」
「おれ達こそが正義で！！
市民を泣かす海賊共をぶっ殺すのだ！！」
…まぁ、分からなくもないがな…
妙に納得してしまった自分に苦笑した
子供達は一味に声をかけるが
海軍達によって脅かされて萎縮してしまう
ﾓﾁｬ「…でも"助けて"って言ったら助けてくれたんだ…
事情も知らないのに…こんなに大きい私たちを
ジャマにしないで連れ出してくれたんだ…」
「何も無い島で誰も来てくれなかったのに…！！」
「別れにお礼も言わせてくれないなら海軍なんて…」
ﾀｼｷﾞ「待って！！ごめんね！」
「海軍は！！とても勇敢で正しくて…」
ﾀｼｷﾞ「やめなさいあなた達！！！
みっともない！！！」
たしぎの訴えに海兵達の言葉が途切れる
次に聞こえたのは海兵達のすすり泣く声…
「だがよ！たしぎちゃん！！！
悪口でも言い続けねぇと！？
おれ達ァこの無法者共を…！！
好きになっちまうよォ〜〜〜！！！
海賊なのによォ〜〜！！！」
ﾙﾌｨ「なはは！変な海軍」
『本当にそうだな』
海賊は悪い奴だって勝手な偏見だって
こいつらに出会ったら簡単に覆るんだ
身を持って体験してる自分だから分かるものだ
子供達は大きくなったら海賊になると叫んでる
可笑しくて、でもそれがとても純粋で可愛くて…
気付いたら久しぶりに、思いっきり笑っていた
ﾙﾌｨ「またな〜〜！！」
船は陸地を離れて再び指針へ従い出す
ローを乗せたサニー号は荒波を越え突き進む
電伝虫を掴んだローと目が合った
1つ頷けばフッと息を吐いて言葉を繋いだ
ﾛｰ「こりゃ驚いた…ボスが直々にお出ましとは…」
"ローか…久しぶりだってのに…
中々会えねぇもんだな…"
ﾛｰ「お探しのシーザーなら…おれと一緒にいる」
ｼｰｻﾞｰ「ジョ…ジョーカ〜！！助けてぐれぇ！！」
七武海同士の"取引"が始まる
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作者名：白銀幸成 | 作成日時：2020年7月10日 17時
