剣士女と波乱の海9 (ページ22)

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327話ページ22

ｻﾝｼﾞ「腹肉(フランジェ)ストライク！！！」

『八尺瓊勾玉！！』

ヴェルゴの攻撃がたしぎへ流れないよう注意しながら

海兵達に早く進めと全力で叫んだ

『また閉じ込めてガスたれ流す気だぞ！！！』

ｻﾝｼﾞ「ホラ見ろ！！」

閉まっていたはずの扉が開き

悪夢を見せたガスがまたしても通路を侵食し始めた

『急げ！！！』

ｻﾝｼﾞ「Aさん！！

こいつはおれが相手する！！」

『な…！？』

ｻﾝｼﾞ「完治してないだろ！！無茶すんな！！」

サンジにここまで強く言われた事が始めてで戸惑う

まず自分を心配する者など皆無だったと言うのに

常に心配ばかりするのだから

この一味はお人好しばかりの集団だと思う

ここで食い下がってもサンジの面子が立たない

渋々頷き、白虎に跨って目的の人物を探しに走る

ｳﾞｪﾙｺﾞ「…何故人間同様に扱うんだ」

ｻﾝｼﾞ「Aさんは人間だ！！！」

ｳﾞｪﾙｺﾞ「後悔する事になる

あいつは自分がどれ程の危険因子か理解していない…」

「おい！！黒足の兄ちゃん！！」

「毒ガスがすぐ後ろまで！！」

"こちらD棟より第三研究所全棟へ緊急連絡！！"

"只今トラファルガー・ローが…！！"

"「SAD」の製造室へ侵入しました！！"

ｼｰｻﾞｰ「正気かあの野郎…！！

そいつに首突っ込んだらてめぇもタダじゃ済まねぇぞ！！」

ﾓﾈ「マスターを誘拐して…SADを…！

これであなた達の狙いが見えた」

ｳﾞｪﾙｺﾞ「麦わらと手を組んだのは迎撃の意志！！

王下七武海に入ったのも…

その部屋へ辿り着くためか…！ロー！！」

ｼｰｻﾞｰ「あのガキ…

頭の中に最悪のシナリオを描いてやがる！！

新世界をめちゃくちゃにする気か！！！」

『OK…トラファルガー・ローはD棟だ

ハク！そこまで頼めるか！』

頷く代わりに駆ける速度が増した

とにかくあいつが、白か黒かを確かめなければ…

白であるなら目的を…黒であるなら反撃を…

「情に乱されたが最後…

主の制御は呆気なく覆る事を忘れぬよう」

『…ごめん姫さん、動揺が出てたな』

ｺｸ「何も抱え込まんでも…

奴らに打ち明ければよかろう」

打ち明ける…？それこそ私情だ

そんな事であいつらを巻き込むわけにはいかない

左右に1度だけ、だが強く首を振れば

やれやれと言った様にコクが肩を竦めた

ｺｸ「この先がD棟…気をつけよ

誰もが皆疑わしく思える海じゃ」

『ご忠告サンキューな』

太刀に戻った白虎を両手で強く握りしめた