318話 ページ13
ｻﾝｼﾞ「おーーい侍ィ〜〜〜〜！！」
『どこだー！？』
辺り一面の白を見渡しながら歩く
サクサク…と踏み鳴らす雪の音に混じって
カシャン！と響いた音に耳が反応した
ｿﾞﾛ「おおォ！？コレ侍じゃねぇか！！」
『凍ってる！！大丈夫なのか！？』
サンジが勢い付けて足を振り下ろす
見事に氷は砕けて息を吹き返した侍は
はァはァと冷たい呼吸を繰り返している
ｻﾝｼﾞ「服を出せよ！お前服出す能力者だろ」
ｻﾑﾗｲ「実はその妖術使いゆえ、拙者には弱点があり
泳ぐ事が得意とは言いきれぬ体質に」
『カナヅチなんだろ？』
ｻﾑﾗｲ「…拙者の胴体はどうやら
水に浸かってしまっておる様なのでござる…！」
『水？』
という事は、あの湖に落ちた可能性もある
本体が生きている以上、サメのエサにはなっていなさそうだが
こうして凍っている姿を見ると、
急いで引き上げたほうがよさそうに思う
湖に足を進めようと踏み出すと侍は信じ難い様子で問うた
ｻﾑﾗｲ「おぬしら海賊だろう
見ず知らずの拙者のために…！
何故そこまでしてくれる…！！」
ｻﾝｼﾞ「おれの中の！ケジメだと言ったろ…！！
そのかわり、全員揃った時にゃあ決闘だ！！
ボコボコにしてやっからな！！」
かたじけない…！！と頭を垂れた侍に
凍ってみるもんだなと息を吐いたサンジ
進行方向から聞こえてきた声に再び足を止めれば
茶ひげの部下達が負傷しながら向かってくる
"怪物"が現れたと騒いでいるが…
ｿﾞﾛ「ん〜？おいブルック、A…
あいつらの来た方向…さっきの湖だよな」
ﾌﾞﾙｯｸ「え！？そうですよ！当たりですよ！
スゴいですねゾロさん！！」
『それ凄いバカにしてないか？
まぁいい…で？それがどうした？』
ｿﾞﾛ「だったらあんなトコに…
山なんてなかったよなァ…」
山の形を模した黒い影が眼前に広がる
それがどんな恐怖をもたらすのか
体験してみないことにはまだまだ分からない事はあるものだ…
その頃のシーザーの研究所、正面玄関では
堂々と誘拐してやると叫んだルフィが
文字通り空から降ってきた
当然、麦わらの一味と認知されるわけで
海軍達は次々と武器を掲げ向かってくる
ｽﾓｰｶｰ「麦わらのルフィ！！
この島で何を企んでいるんですか！？」
ﾙﾌｨ「お！ケムリン！！無事だったかー！
やられてたみてぇで心配したよー！！」
攻撃を仕掛けてきたスモーカーをあっさり押さえつける
やはり何かがおかしかった
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作者名：白銀幸成 | 作成日時：2020年7月10日 17時
