298話 ページ20
数十分後、一味全員目を覚ました
ルフィは体が軽いと喜び
ウソップはそんな訳ねぇとツッコむ
ｻﾝｼﾞ「…何もかも無事なわけねぇ…はァ
あの野郎どこだ？それにAさんも…」
まさか！と走っていった先にゾロを見つける
背を向けて立っているゾロに
あの七武海はどうしたと声をかけたサンジだが…
ｻﾝｼﾞ「…何だこの血の量は！！！
おい…てめぇ生きてんのか！？アイツはどこだ！！
Aさんは！！ここで何があった…！？」
ｿﾞﾛ「……なにも！！な"かった…！！！」
とにかくゾロをチョッパーに預ける
一刻も早く助けなければ出血多量で最悪…
良くない考えを振り払いつつ、
Aを探すことに頭を切り替える
ｻﾝｼﾞ「Aさーん！！！どこだ！！
いるなら返事してくれー！！」
ピチャッ……ピチャッ……
サンジの耳に小さく、水滴が落ちる音が聞こえた
ｻﾝｼﾞ「まさか…Aさんが泣いてる！？」
今の音を涙が落ちる音とでも捉えたのか
先程より数倍のスピードで走る
仲間からも、ゾロがいた位置からも離れた場所
そして強烈に…鼻を覆いたくなる何か…
ｻﾝｼﾞ「Aさ……！！！」
ピチャッ…ピチャッ…
『あ……サ、ンジ……か……』
むせ返る程の血の匂い…辺り一面は赤に染まり、
彼女は近くの木に磔にされている…
その木の両側には真新しい杭が打ち込まれており
彼女の両手が乗せられている…
さっきまであった人の気配は既にない
どうやら犯人は逃げたらしい
追いかけようかと怒りが先行しそうになったが
既に彼女の容態も危険だ…いや…
もっと言えば"彼女の方が危険だ"
ｻﾝｼﾞ「な…！釘が…！？刀も…！」
『サンジ…釘は抜いて、いい…刀は、抜くな…
傷口が…開けば…ほん、とに…や、ばいから…』
そこまで言って、とうとう気を失った彼女
何があったと聞きたいが、今は命が最優先
刺さった刀を刺激しないよう慎重に運ぶ
抱えあげた彼女の身体は恐ろしく軽かった…
そう言えばAさん…ろくな飯食ってねぇよな…
食べさせたいのは山々だが、頑なに彼女は
生活のルーティンを徹底していた
3食主食はお粥にプラス惣菜を1品…それだけ
ｻﾝｼﾞ「意識戻ったら栄養たっぷりの海鮮リゾット
何がなんでも食わせてやる…！！」
何より命が最優先…生きることが前提だ
無茶をするのは多少譲歩するが食べないのは論外
コックのプライドにかけて食べさせると誓った…
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白銀幸成(プロフ) - ありがとうございます！コメントとても嬉しいです！当初予定していた話数よりだいぶかかってますが…頑張るのでよろしくお願いいたします！ (2020年6月11日 10時) (
レス) id: d7991ec165 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうき(プロフ) - この作品設定も細かくて内容も凄くて一気に見ちゃいました！！これからも見ます！！頑張ってください！ (2020年6月11日 2時) (レス) id: 7ad2e8f6ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白銀幸成 | 作成日時：2020年6月10日 22時
