156話 ページ20
ｴﾈﾙ「我々がこの島を強硬に奪い取った理由
青海のハエ共かまこの島に踏み込む理由
そしてシャンディアが帰郷に固執する理由も…
全ては遠い過去に青海で栄えた伝説の黄金都市
"シャンドラ"の名残を欲するがゆえだ！！
くしくもゲームは最終戦、このサバイバルを
制したものが莫大な黄金を我がものとする
ヤハハハ…聞こえるか？賑やかな祭りの騒ぎ
何を隠そう私も参加者なのでね…ゆかねば
そしてもう1つ…このゲームを有利に進める物を取りに来たのだ…」
『！！』
一瞬で背後に回られて腕を掴まれた
警戒はしていたが…ここまで速いのか…！！
腕を回して振り払おうとするが…なんて力だ…！
ｴﾈﾙ「貴女を迎えに来たのだアンブラ…
青海の旅はさぞ大変だったであろう…」
『…言葉の意味が分からないな！！
生憎…スカイピアの言葉に慣れていなくてね…！』
ｴﾈﾙ「そうだったな…では…
"クラン"と呼べばお分かりかな？」
『！！！』
ﾅﾐ「…クラン…？」
ｴﾈﾙ「周りにも秘匿か…それも選択の1つだな
教えてやろう…この空に、何百年、何千年に1度…
神の力を宿して産まれてくる子供がいる
その子供の瞳は生まれつき、目の配色が逆転する
そして子供は数年の時を経て青海へ降り
使命を成し遂げてまたこの空へと帰る…
それがアンブラなのだ」
『……』
ｴﾈﾙ「その隠している左目は
神官から聞くに美しく澄んだ青だと…
さァ…私と共にフェアリーヴァースへ向かおう」
『…アタシは帰ってきたわけじゃねぇ…！
あんたなんかと誰が行くか！！』
ｴﾈﾙ「手荒なマネはしたくないのだが…」
『ぐぁ……！？』
ﾅﾐ「そんな…！！A！！！」
電流が体に流れ、自力で立っていられない…
しまった…雷はノータッチだったな…
痺れる体が持ち上げられ、担がれたのだと分かる
意識はある…何とか…しないと…
騎士「娘！！おいエネル！！やめぬか！！」
ｴﾈﾙ「私にとって彼女は必要な存在なのでね」
ﾅﾐ「いや…！A！！」
彼女を担いだまま消えてしまったエネル
また…Aに守られてる…こんな…
いつでもナミは彼女に守られていた
アーロン一味にいた時も、彼女の存在のおかげで
一味の奴らが迂闊に何か出来ないようにしていたと…
思わず涙を流しそうになるナミは視線の先に
黒い何かが落ちている事に気付いた
ﾅﾐ「何これ……Aのリング…？」
それは彼女が右手の中指に付けていたリング…
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作者名：白銀幸成 | 作成日時：2020年5月8日 22時
