154話 ページ18
騎士「恐怖か…それより性質が悪い
エネルは国外からやって来る者達を犯罪者に仕立て上げ
裁きに至るまでをスカイピアの住人達の手によって導かせる
これによって生まれるのは国民達の"罪の意識"
己の行動に罪を感じた時人は最も弱くなる
エネルはそれを知っているのだ
迷える子羊を自ら生み支配する
まさに"神"の真似事というわけだ…食えぬ男よ」
美しい空島の裏ではこんな恐ろしいことが起きていたなんて…
思考を巡らせてる間に、話題が切り替わっていたらしく
急いで顔を上げるとハンマーを担いだサンジと
彼の前に置かれた空樽とダイヤル…？らしきもの
どうやら空の戦いの説明のようだが…
空樽めがけて思いっきり振りかぶるサンジ
甲板に穴が空くんじゃ…と心配したが
衝撃が吸い込まれたように音沙汰無し…
騎士「ではダイヤルの穴を空樽に向け
裏の殻頂を押してみよ…」
『？』
サンジが殻頂を押し込んだと同時に
恐ろしい程の衝撃波で空樽が吹き飛ぶ
その風圧で間近にいたサンジは後方へ体が浮いた
騎士「それがインパクトダイヤル
与えた衝撃を吸収し、自在に放出する
正確にヒットすれば、威力は並の人間を
死に至らしめる力を持つ」
どうやらウソップとサンジが相手した敵も
同じものを使っていたらしい
今のはインパクトダイヤルという物らしいが
リジェクトダイヤルはこの10倍の衝撃を誇る
本人の命さえ危ぶめる武器なのだとか
騎士「ダイヤルは便利であるが…
それゆえ戦闘に用いれば
それだけの力を生んでしまうのだ」
『なるほど…アタシが相手した神官が持ってた槍とか
そいつが乗ってた鳥とかに仕込めば
物を燃やすも火を噴くも自在になるわけだ』
そうなると流石に青海の人間じゃ相手にならない…
ダイヤルの種類なんて見分けもつかないからな…
加工された雲だって然りだ
ｻﾝｼﾞ「じゃあよ…あのおれ達の動きを先読みする
マントラってのにも何か理由が？」
騎士「マントラとは"聞く力"だと言われている
何やら人間は生きているだけで体から声を発しているらしいのだ
神官どもはアッパーヤード全域
エネルはこの国全域までその力が及ぶ
あの力ばかりは得体が知れぬ…」
その頃アッパーヤードの神殿では
神官1人がやられたとエネルが言う…
神の加護が無かったのだろうと笑うエネルは
1人機会を伺っている
…アンブラ…まさか本当に現れるとはな
喉から手が出る程に欲していたものだ…
さて…どうしたものか
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作者名：白銀幸成 | 作成日時：2020年5月8日 22時
