153話 ページ17
一方、脱出班はミルキーロードに船を乗せ
ゆったりと海岸を目指す
ガン・フォールにチョッパーから渡された薬を差し出すA
受け取った彼は少し俯いた後、
少しずつ、静かに口を開いた
騎士「この国の…歴史を少し話そうか
我輩…6年前まで"神"であった」
ｳｿｯﾌﾟ「頭打ったかおっさん」
『ウソップうるさい』
騎士「……このアッパーヤードが
スカイピアに姿を見せたのは…
お主らの知る通り400年も昔の話だと聞く
それまでのスカイピアはごく平和な空島だったそうだ
たまにノックアップストリームに乗ってやってくる
青海のわずかな物資は空の者にとっては
とても珍しく重宝される
空島にあるヴァースは全て
そうやって偶然空にやってきたものだ
だがアッパーヤードほど大きなヴァースが
空にやって来る事はまず有り得ぬ、奇跡なのだ
空の者は当然それを天の与えた聖地だと崇め喜んだ
しかしヴァースには先住民もいて
ヴァースをめぐる戦いが始まった
その者達こそが"シャンディア"」
ｳｿｯﾌﾟ「ゲリラ達のことか…」
ｻﾝｼﾞ「じゃあ、あいつら…元々地上の
"ジャヤ"に住んでた奴らなのか！？」
不本意に空へ飛ばされた挙句
空の者の私利私欲のために島を追い出された…
彼らは故郷を取り戻したいだけなのだ
ガン・フォールに原因があると責めたウソップとサンジは
ピエールに頭を噛みつかれているが
2人の言う通りだと納得するガン・フォールに
Aはかけられる言葉がなかった
ﾅﾐ「エネルは？何なの？"神・エネル"」
騎士「我輩が神であった時…
どこぞの空島から突如兵を率いて現れ
我輩の率いた神隊とシャンディアに大打撃を与え
アッパーヤードに君臨した…6年前のことだ」
彼の率いていた神隊はエネルによって労働を強いられる
シャンディアにとっては故郷を奪還することが全て
神など誰であっても文句はないと…
だがシャンディアは一味に攻撃をしてきた
サンジが疑問を投げると神隊が時に船を手に入れ
逃げ出すことがあると…それに間違われたのだろうと言う
…間違って命取られちゃたまったものじゃない
ｻﾝｼﾞ「聞いてりゃ"神・エネル"ってのは
まるで恐怖の大王だな」
『人々を支配する手段として、恐怖か…
タチの悪い奴がいるもんだな』
ｳｿｯﾌﾟ「コラコラコラ！
お前ら滅多なこと言うもんじゃねぇぞ！
全能なる神は全てを見ているのだ！！」
ｻﾝｼﾞ「『いつからスカイピアの人間になったんだ…』」
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作者名：白銀幸成 | 作成日時：2020年5月8日 22時
