彼女が恐れるモノ NO side ページ10
─
「─────でも、安心しました。
レイ姉が元気でやってて」
「え？」
「レイ姉、普段は明るいし、私なんかとは違ってすごく強いんです。
けど、一つだけ怖い物があるから。」
「もしかして、それって……」
ジョーカーは、昨晩のことを思い出していた。
＊
＊＊
ジョーカーが自室に行こうと船室のドアに手をかけたとき。
突然その扉が開いた。
「？」
ドアの向こうには、寝間着の上にカーディガンを羽織ったレイ。
「レイ？ どうしたんだい？」
『ジョーカー……？』
レイはしばらくボンヤリとすると、眠そうな声で言った。
『クイーン……いますか？』
「クイーン？ あっちにいるけど」
するとレイはテッテッテッと音がつきそうな走り方でクイーンのところに行った。
『クイーン』
クイーンのそばにペタリと座り込み、体にもたれる。
クイーンは優しくその肩を抱いた。
『クイーン……！』
「大丈夫、大丈夫。独りじゃないから。」
クイーンがそう言うと、レイはすすり泣くような呼吸をした後、静かな寝息を立て始めた。
「クイーン、これは一体…………」
クイーンはそっとレイを抱き寄せ、ソファの上に座らせると口を開いた。
「レイはね、時々
とてつもなく孤独を感じると、傍にいる人に無意識に支えを求める。
私も過去に何があったのかは知らない。けど」
クイーンは一度言葉を切ると、続けた。
「────彼女は、酷く孤独を恐れるんだ。」
ジョーカーは言葉が出なかった。
まさか、いつも気丈なレイに、こんな脆い面があるなんて。
「さて、レイを連れていくのは君に任せるとするよ。
私はまだやることがあるからね」
「え？」
「じゃあ、頼むね〜♪」
(…………絶対、分かってやらせてる！！)
＊
＊＊
「知ってたんですね、お二人も」
「ああ」
「………レイ姉が11歳のとき、母の姉が病気で逝きました。」
唐突に語りだした凪に、クイーンとジョーカーが顔を見合わせる。
.
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花言葉 - クルトが君さん» まずは、ご閲覧ありがとうございます！自分の作品の中でも特に考えて書いたので、すごく嬉しいです。怪盗クイーン、とっても面白いのでぜひ読んでみてください。コメントありがとうございました！ (2018年8月1日 14時) (
レス) id: 3318b01060 (このIDを非表示/違反報告)
クルトが君(プロフ) - イベントに参加させていて読んで見ました。怪盗クイーンのことはよくわからないけど面白かったです。頑張ってください。 (2018年7月30日 8時) (レス) id: 8409b577cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花言葉 x他1人 | 作成日時：2017年10月12日 22時
