君に会いたい

(19)最後 ページ21

かれんはバイトがあってすぐに帰ってしまった。





壱馬からサインをもらってすごく嬉しそうに帰っていくかれんをわたしはただ壱馬の隣で眺めていた。






そして時間があったわたしたちは近くのファミレスに立ち寄った。









壱馬「…あれ？Aちゃんなんも食べへんの？」




A「うん」




入ったのはいいが、食欲がない





壱馬「今の時期はたくさん食べといたほうがええで〜」






そう言って壱馬は、激辛チキンとふわふわオムライスを注文した。





A「オムライス…………」


壱馬「俺なんでも知ってんねんで？Aちゃんオムライス好きやろ笑」





ほんとに壱馬はすごいな。





A「ありがとう……」






今日で全部わかってしまった





わたしは壱馬と一緒にいてはいけない。





かれんみたいに会ったら泣いちゃうくらい好きな人がたくさんいるのに





わたしみたいに偶然出会ったただの一般人が壱馬とご飯に行ったり、LINEしたりするのはなんだかずるい







だから今日でもう最後にしよう。







壱馬「A？」






浮かない顔しててもだめだ







A「ごめん。ぼーっとしてた笑笑」









ちゃんと最後は笑顔で終わらなきゃ。

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