君に会いたい

（2）偶然 ページ3

１週間の終わりを告げる日曜日



私は日帰りでおばあちゃんの家に行くことにした。




飛行機やバスで2時間かけて向かう。



A(おばあちゃん家で何しようかな)




おばあちゃん家は田舎で、近くにコンビニもないし何も無い



でも私はそれが好き




そんなことを、窓から景色を眺めながら考える





CA｢すいません｣




CAさんが話しかけてきた





私の隣に、フードを被ってマスクをして……明らかに怪しい人も座っていた





A(どっちに話しかけてるのかな？)






CA｢吉野さん、いらっしゃいますか？｣





A(あ、私だ)





A＆隣の人｢はい｣






…………え？




お互い顔を見合わせる




CA｢あの……吉野さんなんですけど……｣




A＆隣の人｢私、僕、です！｣




………………ええ？



また私達は顔を見合わせた






CA｢下の名前が……吉野Aさんなんですけれども｣






A｢あ、私だ笑笑｣






隣の人も思わず笑った






CAさんが私を探していたのは、学生証の落し物だった。





A｢すいません……。｣




私はCAさんと隣の人に謝る




隣の人｢いえいえ……笑笑｣






目がぱっちりしてて、涙袋らへんにホクロがある人







隣の人｢隣同士吉野って、なんか面白いですね｣


A｢こんなことってあるんですね〜｣


隣の人｢ほんとですよ笑 これから何しに行くんですか？｣


A｢暇なんで、日帰りでおばあちゃん家に行くんです。吉野さんは？？｣


吉野さん｢おばあちゃん家に行くんですね〜。僕も日帰り実家に帰るんですよ〜｣



なんて世間話をして、ちょっと仲良くなった。






A｢いまはどこに住んでるんですか？｣


吉野さん｢東京ですよ｣



A｢あ、一緒だ笑笑｣



吉野さん｢え笑笑｣
A｢え笑笑｣




吉野さん｢帰りも一緒だったりして笑笑｣

A｢なにそれ笑笑笑笑笑笑｣




なんて会話もしたりした。





・・・帰りの飛行機・・・


A｢あ｣

吉野さん｢あ｣




さすがに席は隣じゃなかったけど、斜め前で二人とも爆笑した。






降りる時に｢またどこかで会いましょう｣なんていいながら、映画みたいな1日が終わった。

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