君に会いたい

（15）一番 ページ16

私たちはそこら辺にあった小さい喫茶店に入った



A「樹さんは、サングラスとかしなくていいんですか？」

樹「いやいい、壱馬さんと違ってオーラないから」



いや、髪色明るいし全然目立ってますけど、？



A「そうなんですね……。って話ってなんですか？」





樹「あー、まああんたと話してみたかっただけ」






A「別に話してもなにもないですよ」




樹「ほんとにね」





何この人……。




A「わたしも別にあなたとなんて話したくないです！」




そう言って椅子から立とうとしたとき




樹「あ、こーゆーとこのオムライスって美味しいんだよな」




……オムライス……




食べたい。だってわたし、オムライスが世界で1番好きだもん。





A(でもこの人といるのとオムライス、どっちが大事なの？)





欲に負けそうになる自分





樹「奢ってやるよ」




A「食べます」





欲に負けた自分




樹って人はニヤッと笑った




樹「おもしろ」







ぼそっと呟いた言葉はオムライスに夢中になってる私には聞こえなかった









(樹)





なんで壱馬さんがこんなちんちくりんの相手してるか気になった



たしかに壱馬さんはモテるけど、こんなに構ってる女はそうそういない




美人ならわかるけど………クソがき(((((







なんて思ってたけど



樹「奢ってやるよ」





そう言った瞬間、ムスッとした顔だったのに目がキラキラしていていまにも食べ出しそうなをしていた





樹(なるほどね)






この女、目が離せない






樹「おもしろ」








オムライスがきてはしゃぐこの女をみて、俺はだんだん興味を持っていった。

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