I can't say goodbye .

あの時 ページ6

A side


______１年前


壱馬「Aのことが好きです。」


壱馬からの告白でわたしたちは付き合った

それからの毎日は楽しくて 1日1日過ぎるのが早く感じてしまうほど


お互いがアーティストで時間が合うことはあまりなかったけど そんな幸せな毎日を送っていた




けどわたしの声に異変が起きた

今まで歌っていて音程を外したことはそこまでなかった


たけど日に日に大幅に音程が外れ、新しいシングル曲もいい歌を歌うことが出来ないまま
新曲の話はなしになってしまった



それからというもの、わたしは イライラと悔しさと辛さ が混ざりあって人前で歌うのが怖くなった



壱馬とも会わなくなった




そんな中HIROさんに呼ばれ

海外で歌とダンスを学び直してこい

そう言われその日からわたしはお別れの準備が始まった



海外で学び直してくることにわたしはなにも批判しない

自分を磨きあげるためにはそれくらいのことも必要だとわかっているから




そして壱馬にも言った
壱馬は 頑張れ そう応援してくれると思っていた


けど違った


壱馬「なんでなん？いきなりすぎるやろ。そんなもん行かせない。」


その言葉はわたしの心に火をつけさせた

わたしの人生はわたしのもの
いくら彼氏に何か言われても行くものは行く


それからしばらく口喧嘩が始まり
わたしは言ってしまった



『…もういい。別れよう。どうせこの感じで遠距離も上手くいくわけないもんね。』



絶対に喧嘩になってもこれだけは言いたくない言葉だった



壱馬「ああ、そうやな。別れよ。」


だけど案外壱馬もあっさりして別れよ なんて言って来て


わたしたちはそんなものだったんだなって思い知らされた






日本を旅立つ日 空港でわたしを呼ぶ声が聞こえた


「A……！A！」



そこには壱馬がいた

『……どうしたの？』

壱馬「ごめん。ほんまにごめん。」


『もう終わったことじゃん。』

そんなことを言っても壱馬はごめん しか言わなかった


『うん、ごめんわたしもう行かなきゃ。』

壱馬「最後に少しだけ。」


そして抱きしめられた





壱馬「俺、Aがアメリカ行ってもAのこと想い続けるから。」






その言葉を残して壱馬は行ってしまった








それは今も想い続けているの？

急な→←辛い顔

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す