ありそうでない話｡

〜Story41〜 ページ42

〜sideY〜




海雨の彼氏らしき人が巻き込まれた爆発事故から1ヶ月｡




事故の事後処理も終わり､少し落ち着いてきた頃｡





今日は火事や救急車沙汰が無く､訓練をしていた｡





『や､安元先輩…




なんか気持ち悪いのでちょっと休ませてください…』






休憩時間､男共がシー〇リーズなどの制汗剤を使いはじめると具合が悪くなったらしい海雨｡





めっずらしく死にそうになってるから心配で付き添ってお手洗いまで行く｡







『…あれ､なんか､落ち着いた…




なんかもう大丈夫です！




ご迷惑をおかけしました！』







頭にはてなを浮かべ､ぴょんぴょん跳ねながら訓練場に戻ってく海雨｡




『う"､や､やっぱり無理だ…』








｢なぁ､海雨､お前もしかして…｣








『重大な病気の発表でもしますか？！




待ってください､まだ心の準備が…！』





｢…じゃなくて｡｣






『今日おかしいって言おうとしてます？





残念､いつもです』





｢…違くて！ほんとに分かってない？｣








『？分かってないです』









｢きつい匂い嗅ぐと気持ち悪くなるのって…悪阻じゃねぇの？｣








『悪阻…？




ってことは？』








｢お前､病院行くぞ｣








『待ってください！そこまで頭おかしくない！』







｢婦人科だばーか｣







署長の鈴村健一さんの奥さんで事務課の真綾さんに着いてきてもらって病院に来た｡




なんかいろいろ検査されて､今は結果待ち





『火事起こってたらどうしましょう…』







｢今はそんなこと考えない｣







はーいなんて納得できない｡






だって、だってだよ？





まだ1回しかしてないよ？






『やっぱり､何かの気のせいです｡』







｢気のせいじゃないでしょ､たぶん｣








｢海雨Aさん､どうぞー｣






看護師さんに呼ばれて､診察室に入る








｢診断結果ですが…海雨さん､おめでとうございます｡妊娠４週目です｣







『…まじすかぁ…』





いろいろ説明を受けてから診察室を出た｡






｢どうだった？｣






『安元ママの言う通りでした』






｢おめでとう｣






『ありがとうございます！』

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