ありそうでない話｡

〜Story31〜 ページ32

帰りに薬局で(自主規制)用のものを買って､家へ向かう｡





たつの元カノなのか…





じゃあ今晩が初めてって訳では無いか…




すっごいもやもやする｡






もやもやしながなら車に乗り込んで走ること15分程度｡






駐車場から見える俺の部屋に明かりがついていて幸せな気持ちになる｡





｢ただーいまー｣






『あ、徹也さん！



おかえりなさい！』





キッチンからエプロン姿のAが出て来る｡




｢ただいま､約束通りコレ買ってきた｣






『…っ…





は､じめてなんですけど､』





｢そーなの？やった





…って､え？



たつとは？｣






『たつ…？』






｢鈴木達央｣






『…達さんとはなにもしないで終わりましたよ〜？




なにせ2週間で別れましたから





なんで知ってるんですか？』






｢自由から聞いた｣







『あら､入野さんにバレちゃったんですね







あ、晩ご飯はチーズインハンバーグを作ってみました





ささ、テーブルに着いてください！』






華麗にスルーされた気がするけど､






Aの手作りご飯の誘惑に負けてテーブルとセットの椅子に座る｡






｢うわ､おいしそ｣





『頑張ってみました』






｢A､ありがとう｣








『いえいえ！





大好きな人のためならなんのそのです…！』





そう言ったあと､Aの顔が曇る｡






｢どうした｣




『っその､今は徹也さんが1番好きですからね｡







達さんが1番だったこともありますけどもう3年前の話ですから｡





いまは達さんのことどうとも思ってないですから､安心してください』





きらきらの満開の笑みでAがそう言った｡



Aに心配かけちゃったな…






｢うん





心配かけてごめん｣







『問題なしです！』

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