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8話 天才役者と大失恋 ページ10

どんなに辛いことがあっても、朝は来る


至「お、Aちゃん。おはよ。」


『あ、お、はようございます』


至「そうそう、Aちゃん昨日いなかったから。」


至さんが、結婚式の話をした


『あ、その日、私も行きま』


天馬「その日は、用事あったんじゃないのか?」


は!?


え!?


『そ、そんなことないよ!』


その日に、私はちゃんとケリをつける


大好きな人を大好きだった人に変えに行く。


部屋に帰って、天馬に言った


『私に気、遣ってくれたんだよね?』


天馬「…べ、別にオレはそんなこと…」


『嘘つかなくていいよ』


天馬「…無理はすんなよ」


天馬は困ったみたいに頭をかいた


『私、その日にちゃんとケリつけたいんだ。』


天馬「…好きにしろよ」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

至さんのお嫁さんが入ってきた


キレイ、というか、可愛いというか


話では、年下って聞いた


幸せそうだなって感じ


涙が出そうだけど、こらえる。


隣に座ってる天馬が、私の手を握ってきた。


私も、なんでか握り返した

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

天馬「A、ちょっと来い」


『ちょ、天馬…?』


式が終わって、外に出て、帰ろうとしたら、天馬に引っ張られた


しばらく歩いて、連れていかれたのは、公園


天馬がブランコに座ったので、私も座る


天馬は、せっかく座ったのに、立ち上がって、私の前に立った


天馬「思いっきり泣けよ!


ガマンすんなよ!


幼なじみのオレの前だぞ!?」


…なに、天馬。


『…つらいよ……


至さんが、大好きだった……!


……ずっと、おもってるだけでもよかったのに〜』


いつの間にか、貪欲になってた


無理だって、思ってたのに、わかってたのに。


いろんな気持ちが溢れてくる


泣きじゃくる私を、天馬は強く抱きしめた

9話 天才役者の寝言→←7話 天才役者の優しさ



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作者名:エリー | 作成日時:2017年4月23日 7時

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