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34話 天才役者のヤキモチ ページ37

家に帰るまで、天馬はあんまり喋らなかった


『…ごめん、長くなって』


部屋について、床に座って、謝る


天馬「…おう。」


なんか、そっけない


『なんか、怒ってる?』


天馬「…お前、無防備すぎなんだよ。」


『へ?』


む、無防備?


天馬「アイツ…絶対Aのこと……」


『え、アイツ、っていいんちょーのこと?』


天馬「当たり前だろ


アイツ、絶対Aのこと好きだ」


『や、ないない


だってさ…』


だって、ただの仕事仲間だし…


天馬「お前……あんまり男をなめるなよ」


キスされて、その後……


『ちょ、天馬……?』


視界の隅に、天井が見える


真ん中には、天馬


天馬「……男ならこんなもん簡単だってわかっただろ」


『…………』


私は首を縦にふる


今の天馬は、正直ちょっと怖かった


天馬「…悪かった


でも、お前もあんまりオレを妬かせるなよ」


『へ…』


妬く?


なーんだ…天馬、委員長に妬いてたんだ


『大丈夫、だよ


私、て、天馬しか、見えない、から……』


うぁぁ、恥ずかしい…


自分で言って声が小さくなる


天馬「お前…あんまりそんな事言うなよ…


キス、もう1回するぞ」


『……うん』


さっきよりも、優しくて、私のことを壊れそうな何かみたいに扱う


『バカ……長いよ…』


天馬「ぶっ……


お前、顔……」


気がつくと、私の顔は真っ赤だった

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作者名:エリー | 作成日時:2017年4月23日 7時

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