21話 ページ29
貴「ちょ!」
天「うるせえ。寝させろ」
貴「私いる!?」
天「いる」
貴「えぇ〜…」
天「抱き枕になれ!」
抱き枕になれ!…だって?
どんなお願いだよ!
そして九〜十歩くらい歩いて!?
貴「意味わかんないんだけど」
天「…zzz」
貴「寝てる!寝てらっしゃる!このお方寝てらっしゃる!」
天「うるせえ」
貴「やっぱ起きてたわ('-')」
天「抱き枕は喋んねぇぞ」
貴「抱き枕なった覚えねぇわ!」
天「…zzz」
貴「また寝た!また寝たよこの人!」
天「お前早く寝ろ」
貴「はぁ!?」
天「寝るまで起きててやるから」
貴「っ!」
耳元で吐息混じりで囁かれた言葉は低音で、耳にのこる。
天「寝れねぇのか?んん?」
もう一度低音で囁かれる。ドクッと心臓がはねる。
貴「寝る、寝るから!」
天「いい子だぞ」
そう言って頭を撫でられる。
貴「私は子供か」
天「違ぇのか?」
貴「18だわ!」
天「ふーん…興味ねぇわ」
貴「もういい!寝る!」
私もだいぶ眠かったのか目をとじると深い眠りにおちていった。
天馬side
天「…寝たか…」
小さな寝息をたてているコイツの寝顔を見る。
可愛いと思ってしまう自分を受け入れざるおえなかった。
頬にかかっている髪を手に取るとさらりと指の間から滑り落ちていった。
いつから可愛いと感じるようになったんだ?
いつからコイツの瞳を美しいと思うようになった…?
ずっと昔に同じことを思ったことがあるような懐かしさを伴うこの感覚に支配されそうになる。
No side
何故懐かしさを伴うのかを知るものはいない。
やがて、この懐かしさがとある3人を巻き込んで複雑に絡み合いひとつのものをなすことになるということも知るものはいない。
欠けた月はやがて満ちゆく
出逢い別れを繰り返すように
紅い蓮は輝く 月影に照らされて
紅蓮にそまるあの日の月のように
ラッキーアイテム
おはぎ
ラッキー陰陽師キャラ
雲林院憲剛
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作者名:天命龍 | 作成日時:2017年3月6日 22時