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美しい男 ページ24
タクシーを降りたところで、Aが後ろを振り返った。
「どうした？」
「うん、今だれか・・・そこにいたような」
Aが角を指さす。
「えっ、おばけ？おばけいた？！」
夜中だっつーのに騒がしいなコイツ！
案の定まっすーに頭チョップされて手越がしぶしぶ黙る。
ちょっと戻って覗き込んだけど、人影は見えなかった。
「気のせいかな。ごめん」
「いや、いいよ」
「よしっ、じゃあ愛の巣へ飲み直しに行きますか！」
「だから、手越うるさいって！」
じゃれあいながらマンションへと入っていく２人についていく。
と、Aが足を止めて後ろを振り返った。
「A？」
「ん、ごめん。今行く」
「気になる？なんかあったらすぐ言えよ」
顔を覗き込むと、指が絡み付いてきた。
「大丈夫。だってもうひとりじゃないから」
抱きしめたくなるのをグッと堪える。
くっそ。やっぱ帰りてーな！！
*
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作者名：Niina* | 作成日時：2023年8月2日 20時
