STAY WITH ME 2 (ページ21)

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美しい男ページ21

正直、焦ってるっつーか、勇み足な自覚はある。

Aは、今までの経験とまったく違う、相性っていうか・・・それは、モロモロ込みで・・・とにかく、そういうのがハマりすぎていて、他のやつに渡したくない感が凄い。

あいつの元カレがベタ惚れだったのもあんのかな。危機感あおられるみたいな。

それに・・・Aの身の上を聞いてしまって、あいつをこれ以上ひとりにしたくないって思ったんだ。素直に。

一番近くにいてやりたいっていうか・・・それは俺じゃなきゃ、嫌だって。

そんなふうに思わせる女もAが初めてだったし、この先もそんなことを誰かに思うことなんておそらくないだろうし。

だから、結婚の提案を受け入れたのは俺としては至極真っ当な判断だと断言できる。

・・・ということを説明したら、目の前の社長令息は「ふーーーーん」とつまらなそうにさらに口を尖らせた。

「いーじゃんいーじゃん！シゲちゃん合格！オッケー、んじゃオレ、サインしちゃうわ！」

居酒屋の個室だった理由が今はよくわかる。おまえ、声でけぇよ！

社長令息の彼氏、手越というその声のでかいやたらと美形な男が、ペンをくるりと器用に回した。

「いいの？まっすー」

Aがちょっと様子を伺う感じで、向かいのまっすーを見る。

手越も、「待て」をさせられてる犬みたいな目で、隣の彼氏へ目をやった。

「好きにすれば」