STAY WITH ME 2 (ページ15)

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悪い女ページ15

乗り換え含め１５時間以上のフライトに、本人は「疲れた～」と言ってるけどなんだかそうは見えないのよね。

とはいえ、お昼くらいは作りましょうか。どうせ私も食べるし。

頭は濡れたまま肩にタオルをかけ、ソファにどかっと腰を下ろしたシゲアキの元に突撃したい心をグッと抑えて、パスタを茹でた。

お料理はあまり得意ではない。

ひとりが長かったせいか適当に食べるクセがついてしまって、時間をかけて自分のために美味しいモノを作る、という工程に意味を見いだせないのだ。

だってプロが作ったものの方が美味しいに決まってるじゃない。

そうテレビでお嬢様タレントが言ってたけど、そのとおりだと思う。

・・・思ってた。シゲアキと出会うまでは。

「うーーーーん」

「何？なんか作んの？」

「わっ」

冷蔵庫を覗いてたら、後ろから急に声をかけてくるから、ドアの角に肩ぶつけちゃったじゃない！

「いったぁ・・・」

「ああ、ごめんごめん。大丈夫？」

しれっと適当に謝られてムカついたので、くるりと振り返りぎゅーっと思いっきり抱きついた。

少し湿ったボディソープの香り。私のものなのに、全然違う香りみたい。

トクトクと鼓動が早まって、彼の胴に回した手に力を込めた。

「なんだよ。なんか作ってくれんじゃなかったの？」

苦笑しながらわしゃわしゃと頭を撫でられて、結局シゲアキが干からびかけたシメジと玉ねぎとツナ缶で、ナポリタンを作ってくれた。