STAY WITH ME 2 (ページ14)

今日:29 hit、昨日:8 hit、合計:4,420 hit

悪い女ページ14

事態は好転したんだろうか。

よくわからないけれど・・・というか、どちらもスッキリ解決したとは言い難いけれど、ともかく私とシゲアキはきちんとお互いを恋人と認定して付き合うこととなった。

シゲアキの職場にはエマがいる。

小山さんが間に立って、あの２人を引き離してくれているそうだ。なんて良い人。今度お礼しなくちゃなぁ。

隆平からもときどき電話がかかってくる。メッセージも送られてくるけど、それは開かずに削除するようにしていた。

『空港ついた』

今日お一人めのお客様を送り出して見たスマホに入っていたシゲアキからのメッセージ。時間は・・・１０時か。もう着くかな。

返信しようと思ったところでブルっと震える。

『仕事終わった？』

『終わったよ。今どこ？』

『家の前』

急いで店の鍵を閉め、家へと駆け戻った。

大きなトランクを脇に、ドアへともたれかかったシゲアキが口角をキュッと上げた。

「おかえり」

「おう、ただいま。そっちもおつかれ」

パリからスペインへと周遊するロケへ出ていたシゲアキと会うのは１週間ぶりだ。

「とりあえずシャワー浴びさせて」

と預かったトランクの中はぐしゃぐしゃで、シゲアキって割ときちっとした印象だったのに、ちょっと意外。

知らないこと、いっぱいあるなぁ。

少しすえた匂いのする衣服を洗濯機に放り込み、彼の部屋着を取りに部屋へと戻った。