STAY WITH ME (ページ49)

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悪い女ページ49

シゲアキは、別れ話をするときには呼んでほしい、と言った。

けど、私が声をかけたのはこの２人。

「・・・だから、なんでおれなの」

「まーまー、オレ＂ら＂でしょ！グッジョブよ、Aちゃん。さすがにねー略奪した彼氏同席させたら、何されるかわかったもんじゃないからねー」

仏頂面のまっすーと、ニコニコの手越くん。ねぇ、なんでそんなに楽しげなのよ？

善は急げと、まっすーの店が休みの日に隆平を呼び出した。

手越くんは昼間を推奨していたけれど、隆平も仕事がある。もちろん、私も。

シゲアキにはちゃんと今日隆平と別れることと、まっすーたちに一緒にいてもらうことを伝えてある。約束を違えたことを少し拗ねてはいたけれど、向こうはロケで奄美大島にいるらしく、しぶしぶ納得してくれた。

呼び出した場所は、コーヒー１杯で安いランチを軽く超えてくるような値段設定のカフェ。おかげで、客の用向きを詮索するような質の低い店員はいない。

まっすーたちは私たちの席から見えないところに陣取ってもらって、まあ、最悪なんかあったときのための保険ということで。

夜になっても、外気温は聞くだけで具合が悪くなりそうなほど高い。だけど、店内は暑くもなく寒くもなく、ちょうどコーヒーが美味しく感じる適温に調整されていて、何もなければゆったりとコーヒータイムを楽しみたいところなんだけど。

ドアが開く音。俯いていた顔を上げれば、汗っかきの隆平が渋面を拭き拭き現れた。

さあ、踏ん張りどころ。

*

continued...