STAY WITH ME (ページ34)

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悪い女ページ34

彼の足元から隣へと移動し、薄がけの布団を引っ張り上げて寝そべった。と、頭を引き寄せられて胸の中へと閉じ込められる。

「そんなことない。かわいいよ、やっぱ。一生懸命してもらえたらさ」

髪を撫でながら喋るシゲアキの声が心地よくて、とろんとまぶたが降りてくる。

「あー、興奮して寝れねーかも」

「うん？寝つき悪い方？」

「まあ、そうかな。布団入ってから、なんだかんだで寝るの遅くなる」

「ふーん・・・明日は？仕事ないんでしょう？」

「うん、休み。そっちは？」

「あるけど・・・平気・・・」

自分の声が遠い。ちゃんと喋ってるかどうかも怪しい。

「眠い？」

「ん・・・」

「寝なよ。おやすみ」

つむじのあたりに柔らかいものが触れた気がする。

シゲアキの体温に包まれて、意識は深くまで落ちていった。

タイマーが鳴ってる。

ぱちりと目を開けたら、くっきりとしたシゲアキの寝顔が視界を埋め尽くした。

ほこほこと胸の奥にピンク色の雲が湧き上がる。このひとと一緒に朝を迎えることが、こんなに嬉しいなんて。

長い睫毛や、絡まりそうな黒い前髪や、寝てるのにきちっと結ばれた唇を辿って、ずーっと目に焼き付ける。

たまらなくなって、その頬にぺたりと手のひらをくっつけた。

「ん～・・・」

眉間に皺。ダメだ、顔が緩む。