STAY WITH ME (ページ25)

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悪い女ページ25

隆平が帰ってくる木曜日。

『家で待っててくれない？』とお願いされて予約は一応入れないでおいたけど、時間が経つほど億劫になって仕方がない。

彼には申し訳ないんだけど。

気持ちがないところに、あるようなフリをするのもしんどいし、かといってお疲れのところに別れを通告できるほど、さすがに鬼じゃない。

『ごめん、体調よくないから今日は行けない』

まだ空の上かもしれないけど、それだけ打って作業台の上にスマホを投げた。体調が悪いのは嘘じゃない。生理２日めで男の家に行くのは面倒だもの。

夕飯、何にしようかなぁ。

一応、隆平の部屋に行く予定にしてたから、午後イチのお客様で今日の営業は終了。ぽかりと空いた時間。

血が足りないのかも。頭がぼんやりしてる。壁に掛けてあるカレンダーが目に入った。

土曜日・・・日、月、火、水、木。

土曜日の夜から日曜日の朝と、月曜日の夜。

シゲアキに会ったのはたったそれだけだ。合計したって２４時間もいかないんじゃない。

彼のことを思い描いた途端、じわじわと体温があがっていくのがわかった。体が熱い。

逢いたい。

こんなに強く誰かを欲したことなんて、ない。

急に、ブブッとスマホが震えて、飛び上がりそうになった。

隆平、もうついたのかな。それとも予約？

裏返しにしていたスマホを表に返して、心臓がドクンと大きく跳ねる。

『おつかれ。今成田に戻ってきた。お土産渡したいんだけど、家にいる？』