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美しい男 ページ24

そうなんだよな。土産ったって、Aの好みがわからない。

どんなものを好きで、どんなものが嫌いか。今の俺にはまったくわからない。

いかにも、な土産物たちをだーっと見ていくと、ぽってりとした淡い緑色のコーヒーカップのセットが目に入った。

「これなら置いといてもらえんのかな」

化粧が濃いめのおばちゃんが、現地訛りの強い英語で何事かをまくし立てる。

聞き流しながら財布を取り出すと、とたんに黙ってにっこりと笑顔を作り、カップを２つとも持って引っ込んだ。

よし。

これで会いにいく口実が、またひとつ、できた。




*

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作者名：Niina* | 作成日時：2023年7月22日 17時

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