第７９話 ページ32
職場体験2日目
午前中は修練の時間に当てられ、マナは昨日と同じヒーローに見てもらうことになった
｢ミラージュちゃん、今日は私と個性ありの訓練だよ｣
｢え、｣
｢昨日ちゃんとした答え、出せなかったからね。でも私は近接得意じゃないし。だから実践するしかないな、って｣
｢私が水を出してミラージュちゃんを近づけないようにするから、ミラージュちゃんは私の身体に触れるようにしてね｣
｢はい｣
｢あ、私ガチでいくから。ガチで来てね。昨日より修練の時間短くするつもりだから｣
｢はい｣
プロヒーローとの遠距離対近距離の戦闘訓練は、プロヒーローが設定した時間ギリギリでマナがちゃんと飛び込めて終わった
プロヒーローの胸への飛び込みに成功するまでの間、プロヒーローは手からでる水の入口を狭めることで高圧の水を使ってマナの飛び込みを防いできた
おかげでマナは頭からびっしょり水を被った
usjの時のゴムみたいな個性ならまだいいけど、レーザーとか三奈の【酸】なら即死だな
｢ｸｼｭﾝｯ｣
｢うわ、これで風邪ひいたりしないでね？明日はもっと私に有利なプールでするつもりだし｣
｢はい、ただ単に冷えただけだと思いますし、シャワー浴びれば大丈夫ですよ｣
｢分かってるのなら、さっさとシャワールームにダッシュ。時間あるし午後までには乾くと思うよ｣
ヒーロースーツが乾く間、別の服を着て、訓練場に行くと焦凍の訓練が終わった
氷の方はいいけど、火の方はまだまだらしいからエンデバーに見てもらってるらしい
焦凍、エンデバーが話すたびに嫌な顔してるわぁ
｢お疲れ｣
｢服…｣
｢さっきの訓練で濡れたから乾かしてるとこ。それより早く食べよ｣
｢あぁ｣
｢あれ？昨日も蕎麦じゃなかった？｣
｢あぁ、そうだな｣
｢蕎麦、そんなに美味しいの？｣
・
昨日と同じように保須に着いた
エンデバーの指示で市内のパトロールの場所を決めて重点的に行動することになってさぁ動こうとした
けど焦凍は動かなかった
｢どうかしたの？｣
｢いや、そういえば飯田の職場体験先、保須だったなって…｣
｢…ああ、そっか｣
そういえばそうだった気がする
今日もヒーロー殺しは現れず
職場体験2日目は終わった
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作者名：式部夏海 | 作成日時：2019年12月8日 21時
