純情直球勝負 《 Hidaka.U 》

After Attack 09 ページ34

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Side of You






「……………ってことなんです、先輩」


涼『んー、なるほどね？』





昼休み、先輩のところに行ってみれば


じゃあ一緒にお昼食べながらゆっくり話そうって


中庭に2人でお弁当を広げる。


めんどくさいと言えばめんどくさい話なのに


ちゃんとこうやって聞いてくれる先輩は


やっぱり優しい。





涼『浮所ねぇ…、特に変わった感じなかったけど』


「んー、じゃあ部活の事じゃないんですね」


涼『あ、でも！』




そういえば、ってお弁当のおかずの唐揚げを


口に入れた瞬間に閃いたような表情で


私を見ると、先輩はすぐに飲み込んで


……ちょっとだけ苦しそう(笑)




「せ、先輩、大丈夫ですか！？」


涼『んー！！！！！………はぁ、うん、大丈夫(笑)』


「良かった(笑)」


涼『ごめんごめん(笑)


でね、その浮所が昨日なんか項垂れてた！』


「項垂れてた……？？」


涼『なんか部活終わりに机にぐでーってなりながら


" やっぱり足りない〜っ " とかなんとか(笑)』


「……………ほう、(笑)」


涼『手がかりになるかは分かんないけど(笑)


後はね……………あ、そうだ！


俺見ながら言ってきた " 先輩はいいっすね " って』


「うーん………、でもなんか浮所くんらしくは


ない、ですね………」


涼『あいつうるさいからね(笑)』


「なんかしちゃった…かな」





クラスの子にも普通だし


部活関係では無さそうで。


もしかしたら私が原因なのかなって


やっぱり飽きられちゃったかな、なんて。





涼『んー、…浮所はAちゃんのこと


大好きだと思うけどなぁ…』


「そう、ですか？」


涼『うん、だから自信持って！』




ふわっと撫でられた頭。


その優しさに、ちょっとだけ泣きそうになる。


先輩の言葉に頷くと、よしって言って


笑顔をくれた。




涼『あ、ほら…見てみなよ(笑)』


「へ…？」




先輩が移動させた視線の先には


走ってくる浮所くんが見えて


びっくりしていれば攫(さら)われるように


ぎゅうっと抱きつかれた。




『や、やっぱり無理…！！！』







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