純情直球勝負 《 Hidaka.U 》

Final Attack ページ24

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Side of You




あっという間に家の近くの公園まで来て


ちょっと寂しさがよぎる。


でも、一緒にこんなにいれたのなんて


久しぶりで、嬉しかった。




「家、あそこなの…ありがとうね、送ってくれて」




指で指して彼を見ると


そっか、って微笑む浮所くん。


明日から、また話せなくなるのかな？




『……………あのさ、俺…嘘ついてた』


「え…？？」


『………………………好きだよ、』


「へ、…」


『毎日毎日言ってたし聞き飽きたかもしれないけど


冗談でも、何でもない。


いつか伝わればいいって思ってただただ


毎日言ってたんだ』


「っ…」


『でもさ、ほら…Aちゃんには


那須いるし！！だから、もう吹っ切れる！！


…ごめんね、こんなこと言って』




無理やり作った笑顔を向けて


告げられた言葉はあまりにも嬉しくて


心臓がうるさい。


じゃあ、それだけ！なんて言いながら


来た道を戻っていく浮所くん。


やだ、私まだ…なんにも言えてない。




『っ…！』


「………………好き、浮所くん」


『え、………』


「浮所くん、勘違いしてるよ。


雄登とは付き合ってない…幼馴染みだもん」




駆け寄ってぎゅっと抱きついた


私よりも全然大きい背中。


手を回すのがやっとだ。


振り向いた浮所くんが私を見つめて


ほんと？って弱々しい声で問いかけるから


うん、って大きく頷く。




『…………っ、どうしよ、めっちゃ…嬉しい』




目を細めてへへっと微笑む彼に


私も釣られてほっぺが緩む。


今度は彼が、私をぎゅっと抱きしめて


お互いの鼓動が、重なる。




『好き。すっごい好き』


「っ……、もう、恥ずかしいよ」




素直に伝えられる好きが


彼の気持ちが、私を包み込む。


これ以上の幸せってないんと思うんだ。


だから私もこれからは




「でも………、私も大好きだよ」


『へ、…っ、ふふ、うん！』



彼みたいに真っ直ぐにちゃんと伝えて行こうかな？


そしたら、伝えられない時も、寂しい時も


ちゃんと乗り越えられるよね？





だって、恋は




" 純情直球勝負 "




でしょ？





＿＿ 純情直球勝負 Fin









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