純情直球勝負 《 Hidaka.U 》

Eighteenth Attack ページ19

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Side of You





菜「浮所くんがダメだからって


今度は那須くんなの？性格悪すぎ」


「違います！雄登は優しさで…っ」


菜「そうやって違います違いますって


否定すれば逃げられる訳じゃないのよ！」


「私、雄登とは付き合ってません！！」


菜「ずっと2人でいたら同じようなものよ！」




何を言ったって無駄みたいで


否定しても、説明しても


全部認めて貰えない。


もう、お願いだからほっといてよ…っ。




「菜優さんが言った通りになったじゃないですか


浮所くんと全然話してない。


もうお願いだから何も言わないでください」


菜「っ、生意気…っ」




振り上げられる手に


ぎゅっと目を閉じる。


でも、いつまで経っても叩かれなくて




『……………そういうこと、しない方がいいよ』


「へ、…っ」


菜「浮所く……」




目を開けると、その手を浮所くんが


掴んで阻止してくれていた。





『俺、この前断ったよね、告白。


…………好きな人、いるからって』


菜「っ………」


『でももう一つ言っとくね？


俺が好きな子は…Aちゃんじゃ…ないよ』




手を離された瞬間、


菜優さんはどこかへ走ってしまう。


ごめんね、と呟くと


教室に戻っていってしまう浮所くん。


取り残された廊下で


ペタン、と座り込むと


ついに涙が溢れ出した。




「っ…」




大失恋。


やっぱりあの好きは冗談だった。


ズキズキ、と痛む胸。


ねぇ、どうしたらいいの？


私だけが、あなたの事、好きになっちゃったよ。







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