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CHAPTER 75 『記憶6』 ページ15
貴方side
夜久｢捨てられた子…？｣
貴方｢私には弟がいたんだ。赤葦京治っていうんだけど、去年両親が離婚して離ればなれになった。｣
夜久｢弟はどこにいるんだ？｣
貴方｢東京のどこか。どこまでは分からない。｣
夜久｢そっか…。｣
貴方｢…何かごめんね？こんな話しちゃって(ﾆｺｯ｣
夜久｢無理に笑わなくていい。…苦しいんだろ｣
貴方｢…っ…苦しい…苦しいよ…っ！！｣
ギュッ
夜久｢大丈夫…大丈夫だから…｣
衛輔に抱きしめられて、より一層涙が出てきた。この話はもうしないと心に決めていた。
それを衛輔が氷を溶かすように、私の心を溶かしてくれたんだ。
私は今までの苦しみをぶつけるように泣いていた。何時間泣いていたのかは分からない。涙が枯れるまで泣いていた。
夜久？｢…大丈夫…大丈夫だから(ﾆﾔｯ｣
CHAPTER 76 『記憶7』→←CHAPTER 74 『記憶5』
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作者名：碧麗/Mirei | 作成日時：2016年3月25日 23時
